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作成日:2023/02/06
消費税の2割納税は、誰でも適用できるの?



インボイス制度開始に伴う消費税の負担軽減措置として、消費税の2割納税があります。

これは、最長3年の時限措置を設けて、その間の消費税の納税額を売上税額の2割におさえる措置です。

この措置について、すべての消費税納税義務者が対象となるわけではありません。

対象者の範囲については、先日ご案内した財務省作成の「インボイス制度の負担軽減措置(案)のよくある質問とその回答(令和5年1月20日時点)」の【問1】にあります。

これによれば、次の者が対象となります。

  • 免税事業者がインボイス発行事業者の登録を受け、登録日から課税事業者となる者

ただし、次に該当する場合には対象外となることが記載されています。

  • 次のようにインボイス発行事業者の登録と関係なく事業者免税点制度の適用を受けられない場合
    • 基準期間(個人:前々年、法人:前々事業年度)における課税売上高が1,000万円を超える場合
    • 資本金1,000万円以上の新設法人である場合
    • その他調整対象固定資産や高額特定資産を取得して仕入税額控除を行った場合等
  • 課税期間を1か月又は3か月に短縮する特例の適用を受ける場合

つまり、次のすべての要件に該当する場合に適用対象となります。

  • インボイス発行事業者の登録を受けていること
  • 仮にインボイス発行事業者の登録がなければ、事業者免税点制度の適用により消費税の納税義務者とはならないこと
  • 課税期間の短縮特例の適用を受けていないこと

なお、免税事業者が課税事業者選択届出書を提出した上で登録を受けてインボイス発行事業者となる者についても上記対象外の要件に該当しなければ適用対象となりますが、インボイス制度施行前(令和5年10月1日)からその届出の効力により課税事業者となっている場合には、例え適用対象期間内であってもそのインボイス制度施行前の期間を含む申告については、2割納税の適用を受けることはできません。仮にこの期間も2割納税の適用を受けたい場合には、その課税期間中に課税事業者選択不適用届出書を提出し、その課税期間からの効力を失効させることで、令和5年10月1日より前までの期間については納税義務者から外れ、令和5年10月1日から納税義務者となった期間について2割納税の適用を受けることが可能となります。この点は【問5】に記載されています。既に選択届出書を提出してしまったと適用を諦めることなく、必要に応じて不適用届出の手続をとりましょう。


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