2019/09/18 スマホで簡単、24時間送金可能になると……
2019/09/11 RPAで顧客開拓ロボットを作成する
2019/09/04 Windows7を利用している顧問先がいると・・・
2019/08/28 会計事務所の人手不足は更に・・・
2019/08/21 無料で会社を売却できる
2019/08/07 税理士ドットコムによる税理士紹介の実態
2019/07/31 副業解禁が税理士業を脅かす時代


スマホで簡単、24時間送金可能になると……(2019/09/18)

 銀行間送金アプリを展開するマネータップ株式会社の出資銀行が、2019年3月設立から約半年で29銀行に増えた。この地銀ネットワークをまとめているのがSBIホールディングス(以下「SBI」)で、SBIが約10%出資しているリップル社の「分散型台帳技術」を用いて、マネータップという送金アプリを公開している。この送金アプリの特徴は
  • @ スマホでアプリをダウンロード
  • A 口座番号、電話番号、QRコードで送金が即座に実施可能
  • B アプリ対応の銀行への送金も無料
  • C 24時間365日リアルタイムに送金ができる
  • D スマホの指紋認証を使えば、「送金先」→「金額」→「指紋認証」の3ステップで送金完了
 現時点でマネータップが利用できる銀行は、りそな銀行、住信SBIネット銀行、スルガ銀行のみだが、残りの出資銀行も含め全国で約60行がマネータップを使った送金サービスを予定しているようだ。急速に拡大するキャッシュレス社会の先陣を張る金融サービスになっていくかもしれない。

 個人事業主なら、パート、アルバイトに日給をその場で送金し、受け取った本人もその場で瞬時に確認できるので、採用等のビジネス現場で活用が考えられる。専門家であれば、ネットで受注し、相手の検収後に代金請求を行い送金してもらうなど、「受注」→「作業」→「納品」→「送金決済」という新しいビジネスの流れも作ることが可能になる。

 従来の個人間送金という言葉で思いつくのは「割り勘送金アプリ」などだったが、マネータップは全国のお堅い地銀がスマホを使った「個人間送金サービス」を展開するので、メガバンク主導とは違う形で地域の事業者へのインパクトも大きいと思う。


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RPAで顧客開拓ロボットを作成する(2019/09/11)

 昨年に独立開業した税理士に顧問先開拓をどう行っているのか聞いたことがある。
 彼は以前は、業者から一定の地域の新設法人名簿を購入し、DMに住所等を転記して郵送する営業方法を取り入れていたが、国税庁の「法人番号公表サイト」を利用し、自身の営業範囲である「県、市、区、法人種別、法人番号指定年月日」を毎日、ログインして検索し、結果一覧をエクセルにコピペして開拓リストを作成、DMに転記、郵送していた。

 彼の事務所は一人で行っており、毎日のDM送付は効果を見せ始めてきたが、今度はこの営業先リストを作る手間が負担になってきた。最近RPAのことを耳にし、自身で行っている上記作業が効率化できるのではないかと相談に来た。

 フリーランスや副業者で「仕事請け負います」会員が更に急増しているクラウドソーシングのサイト内で「RPA」というキーワードで検索すると37件のヒットがあった。ある請負人のプロフィールには
  1. クラウドソーシングでの受注実績
  2. 過去の仕事に対する評価
  3. 作成可能なロボットの例として
    1. @ Webブラウザの自動操作
    2. A Webサイトの自動巡回・データ収集
とあった。

 「法人番号公表サイトにログイン」→「検索キーの入力」→「検索結果(法人名、住所)をDM宛名欄にコピペ」→「同時に検索結果をエクセルにデータ転記させ新規先リストを作成する」……

 上記のフリーランスに連絡を取り、一連の作業ロボットの作成を依頼したら半日で試作品が戻ってきた。ロボットは期待どおりの動きをした。

 会計事務所の決算・申告といった本来作業にRPAを導入する動きも見られるが、マーケティングツールとしても大いに威力を発揮するのかもしれない。


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Windows7を利用している顧問先がいると・・・(2019/09/04)

 NEC、富士通、アップル等のPCメーカーが加盟している電子情報技術産業協会(JEITA)の統計データに「2019年度パーソナルコンピュータ国内出荷実績」が公開されている。
 これによると2019年4〜6月の出荷台数は前年同期比で135.5%増だ。7月単月で前年同月比で、162.3%と急増している。消費増税前の駆け込み需要もあるが、来年1月でサポートが終了するWindows7の買い替え需要が主たる原因と思われる。

 過去のビスタやXPと違って、法人利用でも大きなシェアを持つWindows7が登場して10年経過し、2020年1月14日をもってサポート終了することになる。恐らく期限延長の措置はないだろう。

 今年に入ってPCの出荷台数が月を追うごとに急増している状況を見ると、まだまだWindows10への切り替えが済んでいない利用者が潜んでいることを物語る。

Windows7のサポートが終了すると、
  1. Windows Updateからのソフトウェア更新ができなくなる
  2. 結果としてセキュリティ更新プログラムを受け取ることができなくなる
  3. セキュリティリスクが大きくなりウィルスの被害を受けやすくなる
  4. 今後、自社に必要なソフトウェアが出ても最新のOSでないと対応されない

 最新のPCを購入するか、現在のハードにWindows10をアップグレードするかの選択を早急に迫られる。
選択しても重要なメールソフト、ワード、エクセル等のデータ移行の手続きが待っている。

 会計ソフトに至っては消費税軽減税率の仕様が収まっているものに切り替えなければならない。
 顧問先の使用PCがWindows7であれば、コストと会計事務所の手間が一挙に増えることは覚悟しないといけない。

 来年の1月までにはと悠長に顧問先が構えていても、会計事務所としてはこの9月に
当該対象顧客の洗い出し → 説得 → PC購入 → データ移行
の大作業が待っている。

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会計事務所の人手不足は更に・・・(2019/08/28)

 経理人材や税理士等の資格者を一般企業や税理士事務所等の専門組織に紹介する、人材紹介業を営むMS-Japanの業績が絶好調である。2016年に上場した時の売上高は約20億円だったが、2019年3月期決算では売上高38億円と僅か2年余りで2倍の急成長を遂げている。

 人材紹介事業なので売上高は紹介人数×紹介手数料とされ、2019年の紹介手数料単価は約180万円となっていて、紹介先が一般企業向けと会計事務所向けの領域別で売上高が明示されている。
 2019年3月期決算では一般企業向け紹介売上が前期比126%の約29億円、専門組織向け売上が前期比108%の約8.5億円で過去最高を上場来更新し続けている。

 同社の特徴は自社サイトでの求職者の新規登録数の割合が8割を超え、年間の新規登録数が17,000人を突破し、2019年4月〜2019年6月の第一四半期では5,200人の新規登録数となり、対前年同期比で118%となっている。紹介人数は求職者の新規登録数に依存するので2020年決算も過去最高を更新する模様だ。

 一般企業ではベンチャーやIPO予定企業などが経理経験者として部門を任せられる人材を求めたり、中小企業も海外進出に伴って海外経理に精通した人材を求めたり、自社内で税務申告を完結させたいと思う企業が税務に明るい人材を求めたり、従来からある「経理人材の後継者」需要も含めて「人材不足」状態が続く。

 会計事務所業界では、昨年の税理士受験者数が実人員ベースで10年前と比較して約2万人減の3万人となり合格者数も半減に近い5000人割れとなった。
 税理士業の将来性や給与・労働時間等の待遇面で、魅力ある仕事と思われなくなってきているところがこの業界での課題でもある。
 税理士法人も急速に増え、それに伴い資格者需要も旺盛になるが、税理士を目指す人が減るなかで、より条件のよい同業内での転職ニーズが高まっても不思議ではない。

 紹介手数料1人に180万円は税理士事務所では相当負担が大きい。しかし、こうした人材紹介を利用しなければ同業に転職されるか、一般企業に経理人材として持っていかれることにもなりかねない。消費税の軽減税率導入後の業務負荷は人手を要する。税理士業の人手不足感は今後さらに強まってくるだろう。


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無料で会社を売却できる(2019/08/21)

 M&Aマッチングプラットフォームは中小企業・小規模事業所の後継者不足を背景に多数のサイトが生まれたが、中でもトランビの成長スピードは目立つ。トランビのHPを参照すると(8/12時点)
  1. 買い手、売り手ともユーザー登録数が33,856人(昨年7月時点では10,000人)
  2. 買い手・売り手が実名で交渉するマッチングの累計が14,529件
  3. M&Aの累計成約件数が3,410件(マッチング数の約23%)
  4. 登録ユーザーの約8割が買い手
  5. 登録ユーザーの約45%が会社代表者か役員、登録ユーザーの約15%が自営業者
  6. 提携金融機関数は159行だが特に信用金庫・信用組合の業務提携が急増している
  7. 売り手の譲渡希望価格の約8割が1億円以下
  8. 案件公開から成約までの日数の平均は94日、最短は5日
  9. 売り手の利用料金は成約の報告を1週間以内に行えばすべて無料
  10. 買い手の利用料金は成約価格の3%、成約までの登録・マッチングは全て無料
  11. M&A成約の際の最終契約書の提示は売り手・買い手とも1週間以内が原則
 従来のM&A交渉だと、売り手からも成約手数料を得るパターンが多かったので、案件数の確保が最重要課題であった。トランビだと売り手側は成約しても無料なので、小規模事業所を特にメイン取引先としている信用金庫や信用組合及び税理事務所などは、後継者問題に悩む経営者に気軽に登録を進めることが行いやすい。同時に、トランビが得る買い手からの成約手数料の一部を提携金融機関や税理士事務所に還元するので、トランビとしても案件発掘が容易になる。

 人材サービスのビズリーチが行っているM&Aマッチングプラットフォームも、売り手側の手数料は無料で急成長している。同社が始めた「承継公募」は、買い手企業が最初から実名で登場し、売り手が匿名で公募に応ずる仕組みで注目されている。昨年の11月に全国展開するカレーチェーンが公募したのを皮切りに、今年3月にはホテルチェーンが、そしてこの8月には全国800店舗を有する調剤薬局チェーンが地域の薬局の公募を開始した。無料で応募でき、自身のお店の事業価値を得るだけでも参考になるかもしれない。

 売り手の費用負担がないM&Aプラットフォームの存在は、小規模事業所のM&Aによる解決のハードルを間違いなく下げていくことだろう。


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税理士ドットコムによる税理士紹介の実態(2019/08/07)

 マザーズ上場の弁護士ドットコムの2020年第一四半期決算が開示された。7月30日現在の時価総額は1000億円を超えている。2019年3月期決算の売上は31.3億円である。株価はPERで500倍を超える。弁護士が立ち上げたリーガルテック代表企業で、クラウドサインの利用社数が急増していることが背景にある。

 弁護士ドットコムが運営するもう一つの士業マッチングサイトが税理士ドットコムである。
 税理士を探している納税者に税理士を紹介するサービスと、登録税理士が回答する「みんなの税務相談」のサービスがある。現在の登録税理士は約3,700名、税理士紹介相談件数が約74,000件(過去10年累計)、税務相談数が月に1,000件超あり、一つの質問・相談に平均して2人の登録税理士からの回答が即座にある。回答の多い登録税理士はHP上でトップに上がるようになっているようだ。

 税理士紹介サービスの概要は規約によると、
  1. 登録税理士の入会金や会費は無料
  2. 税理士を探す納税者側の利用料も無料
  3. 継続的な顧問契約に至った場合に成功報酬が税理士から税理士ドットコムに発生
  4. 成功報酬は下記3パターンがある
    • 初年度年間報酬の55%+次年度20%
    • 毎月6.39%の12回支払い
    • 初年度年間報酬の72%
    • 1年目で解約になっても上記報酬は支払い必要
  5. 設立、相続税、確定申告等の業務委託は報酬額の30%
 弁護士ドットコムの2019年3月期決算の税理士紹介売上は約3.2億円、2020年第一四半期の3ケ月間の税理士紹介売上は9500万円で、前年同期対比で50%伸びている。この伸び率だと年間で約5億円の税理士紹介売上と予測される。
 仮に税務顧問契約の年間報酬が平均で50万円だとすると、税理士紹介売上は最低でも30万円近くになるはずで、年間で少なくとも1,500件以上の税理士紹介が税理士ドットコムサイトを通して行われていることになる。

 税理士紹介サービスを業として行うところは他にも多くあるが、税理士ドットコムの勢いはこれからも増すだろう。


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副業解禁が税理士業を脅かす時代(2019/07/31)

 2013年10月に正式にリリースしたスポットコンサルのビザスクのアドバイザー登録件数が急増している。7月10日時点で約87,000件超の各アドバイザーによる「専門的知見や体験談」等がアドバイザー検索欄に掲載されている。

 新規事業や営業・マーケティング、IT関連、海外進出、業務支援、人材育成、組織運営等の相談や質問を、各アドバイザーに1時間単位でコンサルを受けることができる、アドバイザーと相談者のマッチングサイトである。

 サイトの特徴をあげると
  • @ 一回払いのスポットコンサル
  • A アドバイザーのプロフィールがわかる
  • B コンサルフィーは1時間5,000円からで平均15,000円と明瞭
  • C アドバイザーの約7割が在職社員で、大手企業ビジネスマンも多い
 例えば士業に関連した領域で、アドバイザー検索欄を使って複数のキーワードで検索してみると
キーワード1 キーワード2 検索件数 士業以外のアドバイザーの例
相続対策 生命保険 18件 外資系金融現役社員
事業再生 病院 28件 大学病院長現役
NPO法人 会計 28件 大手NPO法人財務経験者
シンガポール 会社設立 93件 現地日系商社営業マネージャー
ミャンマー 企業進出 35件 現地進出メーカー経営者
インドネシア 経理 37件 現地会計事務所

 現地会計事務所税理士の大半はビジネスの実体験がなく、ビザスクのアドバイザーはその点で大きく異なる。狭い範囲ではあるが体験に基づくコンサルは、相談者にとって必要事項のみ学べる利点となっているのであろう。

 更に驚くべき事項として、クラウド会計ソフトfreeeの現役社員及び役員が数十名アドバイザー登録を行なっており、中小企業向けの会計・給与等の導入支援もコンサルしているようだ。

 「業務支援」という括りでのスポットコンサルに、企業内で現体験したり幹部として教育したりという現役ビジネスマンが、副業解禁の下で士業領域のコンサル活動に関わってきている。



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影山勝行経営フォーラム
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