
- 2026/04/07 小規模な事務所に打ってつけのツールが登場
- 2026/03/24 顧問先の「価格交渉」を手助けする、税理士の役割
- 2026/03/10 銀行コンサルが税理士交代に至る理由とは?
- 2026/02/25 預貸率が4割もない金融機関をメインバンクにしていると
- 2026/02/10 賞与の給与化についての顧問先向け説明書
株式会社Bloom Act(ブルームアクト)の運営するオンライン商談システム「ROOMS(ルームス)」は、人手不足に悩む会計事務所や小規模な税理士事務所には、現状を打破する可能性を大いに秘めたツールになるかもしれない。
三菱UFJ銀行、三井住友銀行、りそな銀行、日本郵便、野村證券など、日本を代表する金融機関を始め、大手地銀等も続々と「ROOMS」を導入している。
税理士事務所が顧問先や新規開拓先に「ROOMS」を使う場合、次のようなイメージができる。
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他にも多くの機能があり、実際の月次訪問と同様の効果をあげる可能性を秘めている。
利用料は1ルームあたり月額35,000円、ルームに参加するメンバー1人あたり月額3,000円で、ユーザーである会計事務所の費用負担になる。顧問先側の負担はない。
例えば顧問先の社長と会計事務所の担当者及び所長(若しくは管理者)の3人で、月次試算表の説明、社長とのやり取りと、次月までのお願い事項などの伝達をオンラインで行うとする。会計事務所側の費用は、35,000円+3,000円×2=41,000円で済む。接続時間帯を変えて他の顧問先を同じルームでオンライン面談すれば費用は増えない、担当者が変われば、3,000円の追加が必要となる。
顧問先社長のデバイスは、PC・タブレット・スマホ等、なんでもよい。ルームに接続する方法は4通りある。面談後のログは残るので、所長や管理者は不在であっても、後にログをチェックすることで担当者の説明力や間違い等を管理できる。
忙しい経営者の時間を奪うことなく、記録が残る。職員の品質管理や説明力向上ができるサービスになるであろう。
今年の1月から施行された「取適法(中小受託取引適正化法)」は、従来の下請法+フリーランス新法を包括的に拡張した上位法で、中小企業全体の取引環境を改善するための新しい取り組みとして期待される。
具体的には、
- 委託側(発注側)が価格交渉に応じない、無視する、といったことが禁止される
- 受託側(下請側、仕事を受ける側)にとって、原材料費、労務費の上昇を理由にした値上げ要求が、制度的に認められやすくなる
- 委託側による受領拒否、支払い遅延、減額、返品、買いたたきなどの禁止行為が、従来に増して強化された
- 法律に違反したときの指導・勧告・公表リスクが増大し、委託側にとってはより慎重になってくる
同時に、
- 契約書・発注書・協議記録などの保存が、従来以上に重要になってくる
- メール・議事録などにより、価格交渉の証跡を残す
などの義務を果たすことがますます重要となり、その分、管理コストも増加する。
中小企業の取引適正化についての法整備は進んできたものの、現実には、受託側となる中小企業やフリーランスにとっては、法律よりも「取引継続」を優先せざるを得ない事情があることも確かである。
- 「契約書をください」と言ったら嫌がられるのでは?
- 「支払サイトを守ってください」と言ったら次の発注が来なくなるのでは?
- 「無償修正はできません」と言ったら他社に変えられるのでは?
等の心配はぬぐい切れない。
しかし2026年施行の取適法は、
- 行政が取引慣行を監視
- 匿名相談・通報の仕組み
- 業界ごとのガイドラインの整備
- 発注側への行政指導・公表制度を強化
- 中小企業庁による実態調査の強化
によって、受託側が委託側に言いにくい風土を、少なからず弱める作用を準備している。
さらに今回の法律は、行政が委託側に「調査」→「指導」→「公表」を行う仕組みを強化している。「言ったら切られる」から、「言わないと委託側が行政指導される」という時代に変わるかもしれない。
中小企業の相談を間近に受ける税理士は、今回の「取適法」を丁寧に顧問先経営者に説明すべきだろう。
名古屋に本店を置く「あいち銀行」は、昨年1月に愛知銀行と中京銀行が合併して誕生した地銀である。
あいち銀行の親会社である「あいちフィナンシャルグループ」は、銀行コンサルを行う「栄町リサーチ&コンサルティング」を昨年10月に発足させた。社員数39名でスタートし、今後の5年間で人員を100名程度まで増員する予定だ。
コンサルティングの主なテーマは、事業承継(M&A含む)及び中小企業向けDX導入、経営改善等、多岐にわたり、税理士の提供する範囲にも被さってきている。
全国的にも横浜銀行、静岡銀行、千葉銀行等のコンサル子会社、コンサルを内製化する北國銀行や大手信用金庫にも、中小企業向けのコンサル部隊が充実している。
従来は、「融資の銀行」と「税務の税理士」で中小企業向けの営業活動は棲み分けができていたが、銀行のコンサル活動の拡大によって、相互の境界線が曖昧になってきた。
銀行がコンサル活動を始めると、
- 試算表が遅くて改善計画が作れない
- 月次の精度が低く、銀行が数字を信用できない
- 経営者が数字を理解しておらず、改善会議が進まない
- 税理士が資金繰り表を作成できない
- クラウド会計に非対応で、データ共有が遅い
といった銀行の不満が中小企業の経営者に伝わり、その結果、税理士変更が起きやすくなってきている。
大手の税理士事務所なら、コンサル専属部門を持って、会計・税務申告の本業とは切り離して活動時間を確保したり、コンサルタントの教育を充実させたりするところもある。しかし平均的な事務所では、人員的に本業もコンサルも兼務して行わなければならず、コンサル専担になりにくいのが実情であろう。
銀行担当者も従来は、融資を獲得するための「無料の簡易なコンサル」を提供しているに過ぎず、時間を割いて経営改善指導を行うまでには至らなかった。
ところが、こうして「あいち銀行」のように100名規模のコンサル会社を目指し、他のライバル銀行の優良得意先に食い込むような展開に持っていく銀行が生まれてきた。
「先代からの付き合いの税理士」にとっても、銀行コンサルによって顧問先との綻びが見え、税理士の変更(交代)が進んでいる、ということが、十分にあり得る状況ではないだろうか。
3年前は、10年物新規発行国債の利率が0.3%前後だった。現在の市場金利は2.2%前後。今この債権を売却すると、額面の85%程度になり、大きな売却損が生じる。国債の市場金利は、貸出金金利や住宅ローン金利に影響を与えるため、今後の金利動向に注意を払う必要がある。
中小企業経営者は、融資を受ける金融機関がどのような財政状態なのか、知っておく必要がある。顧問する会計事務所担当者も、積極的に金融機関の財務情報を集めて分析し、その後の資金調達や与信姿勢について助言できるよう、研究しておくべきだろう。
2025年3月期決算で、100億円を超える国債売却損を計上した信用金庫がある。函館市や北斗市など、道南エリアで展開する「道南うみ街信用金庫」だ。貸出金が約1,178億円(前期比約48億円減)、預貸率38.56%、自己資本比率7.77%の信用金庫である。
[参考]道南うみ街信用金庫「ディスクロージャー2025(2024年4月1日〜2025年3月31日)」
預貸率が4割に満たない金融機関は、
- 積極的に貸出を増やしたいが、自己資本比率を悪化させたくないので、リスクある貸し出しは避けたい
- 預貸率が4割程度ということは、預金100に対して貸出金が40ということ
- つまり、今後、金利上昇で貸出金利が上がっても、預金金利も同時に上がる(周囲金融機関との競争上)
- そのため、「金利上昇に伴う貸出金利収益 < 預金金利上昇に伴う支払コスト」になりかねない
- 預金と貸出金の差額は、有価証券運用にならざるを得ない
結局、この信用金庫をメインバンクとしている中小企業は、融資先の分散を図る目的でサブバンクを設けるしかない。若しくは、金融機関と心中するつもりで、とことん付き合っていくと覚悟を決めることである。
信用金庫は全国に240以上存在するが、いずれも上場しておらず、財務諸表は公開されていない。しかし、大半の信用金庫のホームページでは、半期ごとのディスクロージャー誌が添付されている。貸出金を増やして攻めの営業をしているのか、過去の有価証券運用の後始末で自己資本を増加させることに注力し、内向きの営業をしているのか、企業経営者も金融機関の分析を行うべきである。
昨今、大手企業を中心に「賞与の給与化」に取り組む事例が、メディアを通じて報道されている。
中小企業の経営者や経理担当者の中にも、「賞与を毎月の給与に取り込むことで社員や企業にどんなメリット・デメリットがあるのか」、関心を持っている方が多いのではないか?
そこで、生成AIに案内文の作成を依頼してみた。作成された文章は以下のとおり。
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顧問先経営陣向け:賞与の給与化に関するご説明(税理士事務所作成) 1.はじめに 平素より大変お世話になっております。 本日は、貴社の人件費構造の見直しおよび中長期的な経営基盤の強化を目的として、「賞与の給与化(賞与の一部または全部を月例給与へ組み替える制度)」についてご説明申し上げます。 近年、大企業を中心に導入が進んでおり、採用競争力の向上・人件費の平準化・(制度設計次第では)社会保険料負担の見直しにつながる可能性があることなど、複数の経営メリットが確認されています。 2.賞与給与化の主な目的 賞与給与化は単なる給与制度変更ではなく、人件費の戦略的再設計として位置づけられます。 特に以下の3点が大きな目的となります。 @ 採用力の強化(初任給・月給の見栄え向上) 求人市場では「月給」が最も重視される指標です。 A 人件費の平準化とキャッシュフローの安定 賞与支給月の大きなキャッシュアウトが平準化され、年間を通じた資金繰りが安定します。 B 社会保険料の最適化(賃金水準により影響が生じやすい) 給与と賞与では社会保険料の上限が異なるため、賃金水準(標準報酬月額の等級)や賞与水準によっては、賞与給与化により企業・従業員いずれか、または双方の保険料負担が変動するケースが見られます。
3.年収分布を踏まえた貴社への影響(試算結果の概要) 貴社の年収帯を以下のように仮定し、一定の前提条件のもとで賞与給与化の影響を試算いたしました。
この分布では、高年収層が30%存在するため、賃金水準や賞与額によっては、賞与と月給における社会保険料の上限の影響が生じやすい構成といえます。 (試算例)
4.従業員側のメリット 賞与給与化は従業員にとっても複数の利点があります。
特に若年層は「毎月の手取りが安定すること」を高く評価する傾向があり、適切な制度設計と説明を行うことで定着率向上にも寄与します。 5.企業側のメリット(総合) 賞与給与化の導入により、企業は以下の効果を期待できます。 @ 採用競争力の向上 月給が上がることで求人票の訴求力が高まり、優秀な人材の確保が容易になります。 A 人件費の平準化 賞与月の資金負担が軽減され、年間のキャッシュフローが安定します。 B 社会保険料の最適化 特に高年収層の多い企業では、企業負担の保険料が減少し、実質的な人件費削減につながります。 C 経営管理の透明性向上 月例給与が増えることで、人件費の予算管理がより精緻になります。 6.導入にあたっての留意点 賞与給与化にはメリットが多い一方、以下の点に配慮が必要です。
当事務所として、制度設計から従業員説明資料の作成まで一貫してサポート可能です。 7.まとめ 賞与給与化は、「採用力の強化」「人件費の平準化」「社会保険料負担の見直しの可能性」という3つの観点から、貴社の中長期的な経営基盤を強化するための有力な検討テーマの一つです。 特に貴社の年収分布においては、賃金水準や制度設計の内容によっては、企業・従業員いずれか、または双方の社会保険料負担に影響が生じる可能性があり、個別に試算・検討を行う意義は大きいと考えられます。 |
このまま使用するには、まだ十分とは言えない。検討を要する部分もあるが、たたき台や論点整理としては有用で、一歩踏み出すための助っ人として、生成AIは着実に進化してきている。
もっとも、実務で利用する際には、生成AIの回答内容を十分に確認・精査したうえで判断する必要がある。高い専門性が求められることには変わりなく、その責任が利用者自身にあるという点も忘れてはならない。























