2020/06/03 コロナ禍での銀行の貸付条件変更の具体事例
2020/05/27 非対面サービス時代にはMyKomonが欠かせない
2020/05/20 非接触時代の会計事務所
2020/05/13 返済のない資金調達手段
2020/04/29 受取手形の多い企業の資金繰り計画
2020/04/22 5月末までの資金繰り対策
2020/04/15 銀行から融資提案を受けるサイト

コロナ禍での銀行の貸付条件変更の具体事例(2020/06/03)

 コロナ禍で金融庁が、金融機関に「貸付条件の変更等の状況」の報告を3月から求めたが、5月28日に更新されたデータによると(中小企業向け貸付)

期間 令和2年3月10日〜4月末日
申込件数 75,904件
 内、取下げ件数 1,249件
実質申込件数 74,655件
 内、審査中件数 32,882件
審査済み件数 41,773件
条件変更実行件数 41,688件
条件変更の割合 99.8%

 この値からしても、条件変更を申し込めば、ほぼ全ての中小企業の貸付条件の変更を、メガバンク・地銀とも認めている。

 昨年に、金融庁は金融検査マニュアルを廃止し、貸付条件の変更においても個々の金融機関の自主性を重視する政策に舵を切ったので、今回のコロナ禍での中小企業の資金繰り難については「貸付条件の変更への各金融機関の具体的取り組み」を公開することで、銀行がリスケ申込に対して柔軟かつ迅速な対応を行っていることに繋がっているようだ。

 4月20日に公開した「金融機関における対応状況(詳細版)」では

  • 事業者からの条件変更の相談があれば審査を行うことなく3ケ月の元金据置ないし期限延長を実施
  • 今後も事業を継続させていくため1年間の元金据置・期限延長を実施
  • 返済期限の見通しが立たない場合に一旦6ケ月程度の短期資金の貸出で対応
  • 最短即日、最大でも3営業日以内で融資判断するコロナ対応のファンドの創設
  • 条件変更の際の手数料を一律に免除
  • コロナ関連の特別のプロパー融資の返済期間を10年から15年へ、元金据置期間も2年から5年に延長
  • テナントビル所有者への融資について1年間の元金据置を実施
  • 2年以内の元金据置であれば案件問わず支店長先決権限で条件変更の実施

等々、全国の金融機関で実際に行われた条件変更等の実施についても具体例が記載され、金融庁のホームページに張り付いている。

 資金繰りの相談を受け、既存の借入金の返済方法について金融機関と交渉する際に、経営者や助言に当たる会計事務所は上記事例を頭に入れておくべきである。

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非対面サービス時代にはMyKomonが欠かせない(2020/05/27)

 コロナ騒動をきっかけに、対面サービスから非対面サービスへのビジネスモデルの転換にいち早く踏み切った企業に注目が集まっている。

 不動産賃貸業では、動画・VRで室内を案内し、ビデオ会議で契約等の交渉・締結を行っている会社が、コロナ禍をきっかけにして成長スピードを高めている。IT重説が解禁されたこともあり、こうした非対面サービスへの誘導はコロナ禍の前から提供されていたが、営業マンによる物件案内、面談による契約説明のほうが顧客の要望も高く、非対面型サービスは思ったより普及しなかった。しかし今回の騒動をきっかけにして不動産賃貸営業の在り方が根本的に変わった。他社も追随し、今後は動画作成の技術やビデオ面談での営業マンのコミュニケーション力に、競争のポイントが移ってくるであろう。

 税理士業界も、毎月の巡回(訪問)監査によって、資料をチェックし経営者から経営状況を聞き、担当者は仕訳の背景にある疑問点を聞き出してサービスを終了することが基本であった。しかし、コロナ禍で毎月の訪問に会計事務所も顧問先も「面談による接触」にリスクを感じ、有効な代替案(例えばMyKomon)があれば非対面でのサービス提供が主流になってくるだろう。

 対面サービスも非対面サービスもどちらでも可能という時代では、事務所担当者も顧問先経営者も「慣れ親しんだ」対面サービスを望むのは当然のことであり、便利なシステムがあってもその普及スピードは遅く、コロナ禍といった外圧によって「過去の習慣」を打破し新しい方式に変遷していくのは世の常であった。

 MyKomonは、顧問先との重要なデータのやり取りや経営状況の相談等はメールでなく会議システムを使って行っており、同時に会計事務所の所長(上司)も加わって双方のやり取りを確認し、助言も行える仕組みになっている。また「共有フォルダ」の機能では双方に必要な資料(定款、決算書、謄本、契約書等)をデータとして保存し、いつでも双方で閲覧できる機能も有す。双方の過去にわたるやり取りも全て履歴に残っており、必要に応じて検索もでき「聞いた・聞かない」といったトラブルも回避できるようになっている。

 MyKomonでも双方の理解が足りないときは「電話」による確認が行え、紙帳票が必要な際には「郵送」という手段も使える。コロナ禍は短期的な出来事でなく、共生しながらビジネスモデルを模索していく時代に突入することであり、その意味でも非対面サービスが主流のビジネスモデルにこの業界も確実になっていくであろう。

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非接触時代の会計事務所(2020/05/20)

 大半の地域で緊急事態宣言の解除がなされ、少しづつ経済も動き始めたようだ。しかし、秋・冬には再流行の可能性も指摘され、「新しい生活様式」の継続が強く求められている。少なくとも肩を並べてすし詰め状態での居酒屋風景などは戻ってこないだろうし、次の時代の消費者はそれを求めようともしないだろう。

 会計事務所の運営においても、「顧問先には訪問しません」「できるだけ事務所に来ないでください」「メール・ネット・web会議システムで対応します」・・・ 顧問先企業へのこうした呼びかけを行っている会計事務所が増えているようだ。
 訪問しての対面サービスが会計事務所営業の主力であったはずが、どうやらこの方式を根本的に変えなければならない時代にコロナウイルスが変えてしまったようだ。

 クラウド会計で入力代行する、先方記帳のチェックをする、あるいはリモートで在宅から事務所に繋ぎ会計処理を行うなどは一種の便法であって本質ではない。本質は対面サービスによって説明・情報提供を行い、顧客からの「納得力」を得る同等の効果をメールやweb会議システムで行えるかどうかだ。行えなければ、こうした新しいコミュニケーション方法にいち早く秀でた他の事務所に顧客は移っていくかもしれない。

 決算や税務申告代行に現物をチェックすることなく終えることは許されない、ネットや郵送で現物確認することも可能であるが、現場で顧問先の経理事情に慣れた担当者が過去の経験則やデータに基づいて効率的に現物確認するのとは違い、ネットや郵送で現物依頼を行うには「必要なもの」と「関連したもの」を漏れなく顧客に指示しなければならないし、相当の手間暇がかかってくる。

 今まで意識したことがない「現場に出向いて現物を確認する」ことの重要性をしっかりと認識し始めるだろう。
 withコロナ時代に「現場に出向く」「対面サービスで納得を得る」手法は殆ど使えないとの前提にたって会計事務所の運営を考える時期に入ったようだ。

 税務調査も顧問先の現場に出向く機会は相当数減るはずなので、資料請求されたときに顧客への指示が的確になされるか、事務所内に保管しているデータ等で調査官の納得を得る手法も再検討しておかねばならない。
 非接触時代でも「税務調査に強い」事務所とアピールできるかどうかも、競争力強化の一つにあるだろう。

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返済のない資金調達手段(2020/05/13)

 国による持続化給付金や自治体の休業協力金等の支払いが始まったが、更に第二次補正予算で追加給付の要求が出ており、宿泊・飲食・サービス・小売業等の支援強化が求められる。しかし、赤字国債を発行しての今回の措置であり、将来を考えれば「何でもあり」にしてはならない。中小事業者も融資・補助金以外の資金調達手段を工夫して編み出す必要がある。

 手段の一つにクラウドファンディングが大注目されてきている。大手のcampfireは「新型コロナウィルスサポートプログラム」を提供し、「フード・飲食店」または「まちづくり・地域活性化」分野でプロジェクトを募り、掲載されたプロジェクトのサービス手数料を0%で支援している(決済手数料は5%必要)。

 クラウドファンディングの中小事業者が有するイメージは、「アイデア商品」「独自技術」のような一部特殊な事業者が参加するものと考えがちだが、campfireサポートプログラムに掲載されているプロジェクトは、「普通の町のお店」が中心となってある種のイベントを訴求して資金調達に成功している。

 北九州市では複数の商店街が「夏に行く券」プロジェクトを企画し、今夏を挟んだ一定期間で使えるプレミアムチケットを発行した。

  • 参加商店数は407店舗
  • 5,000円の購入で6,000円分のチケットが貰える
  • 4/30に募集開始して5/7の終了時で約9,000万円の資金調達
  • 購入者数は約5,500人

 夏までにコロナの収束があるのかリスクもあるが、商品の先売りチケットを発行し、県外客も巻き込んで北九州商店街に引き寄せる「資金調達+販売促進」策になっている。

 この他、千葉県柏市の飲食店グループが約4,000万円の調達に成功、飛騨農協と畜産農家がタッグを組んで約8,500万円、応募者数7,300人を獲得している。

 地域の会計事務所の顧問先グループで、クラウドファンディングを活用することも検討されていいのではないか。

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受取手形の多い企業の資金繰り計画(2020/04/29)

 4月17日に全国銀行協会(全銀協)が、コロナ感染拡大の影響で資金不足に陥った企業に対して、手形の不渡り処分を当面猶予する特別措置を始めた。

 全銀協の統計で過去3ヶ年の3月度の手形不渡りの枚数、金額の推移を見ると

  2020/3 2019/3 2018/3
不渡り枚数 1,560 726 802
不渡り総額(億円) 101 12 85


 枚数ベースでは、前年・前々年比でほぼ倍増、金額では前年比約10倍になっている。
 不渡りを2回出すと銀行取引停止になり事実上の倒産となるので、今回の措置が出されたのだろう。

 今回の経済危機はリーマンを超えるものではとの報道もあり、当時の不渡り手形の状況を全銀協の統計でみると(2009/4〜6月)

  2009/4 2009/5 2009/6 2009通年
不渡り枚数 15,647 10,466 17,706 151,298
不渡り総額(億円) 379 290 415 3,460

 2019年通年での不渡り枚数は15,307枚で、リーマン後の約10分の1、総額では489億円で約7分の1である。

 今回の危機がリーマンを超えるとなると、上記のように不渡り手形が続出すると思われる。特別措置を逆手に悪用する企業も出てくるかもしれないが、手形保有者にとっては資金が回収できないということである。今後の資金計画を策定する際には、手持ちの手形を裏書きしたり、銀行で割り引いたりせずに、満期保有時での現金入金で計画を組み、不足資金は積極的に融資を活用すべきである。

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5月末までの資金繰り対策(2020/04/22)

 社会福祉協議会の「緊急小口資金」の交付額が、現在の判明分だけで20億円を突破したようだ。生活支援金の性格をもつ融資金で、1年返済猶予後の2年間払い、申込額は原則10万円(休業等の場合は20万円まで)、無利息で各地の社協で申し込める。しかし、これも現在は予約制で、場所によっては1ヶ月ほどの待機もあるという。

 事業者の場合、今回のコロナ感染による資金繰りは、特に飲食・宿泊・娯楽サービスを中心に休業要請が相次ぐ中で、影響が大きい。すぐに実行検討できそうなこと、先の小口資金のように例え10万円の調達でも時間の掛かりそうなことを区分して対処する必要がある。

 すぐにでも実行検討することとして、

  1. テナント賃料の減免、減額、支払遅延の交渉を誠実にビル所有者に申し込むこと
    国交省も所有者が賃料の減免等で収入が激減した際、固定資産税の減額・減免措置や税金や社会保険料の支払い繰り延べの措置を公表しているので、タイミングとしては良いはず
  2. 売上決済は現金確保のためキャッシュレス決済を止める
  3. 現金での支払いを止めクレカ決済に変えることで約1月半分の現金流出をなくす
  4. 在庫を徹底的に見直し、現金化できるものを処分する
  5. 仕入れ先への支払い遅延、分割払いを申し込む

 キャッシュインまで時間かかるが実行検討することとしては、

  1. セーフティネット保証融資の相談予約
  2. 雇用調整助成金の申請手続き
  3. 飲食業で成功例が多く出ているクラウドファンディングでの資金確保

 国民1人10万円の給付や、国や自治体の休業協力金などの支援策も固まってきたが、大半が5月末ごろの現金入金の予定である。今から5月いっぱいまでの資金繰りには、更に知恵を絞らねばならない。

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銀行から融資提案を受けるサイト(2020/04/15)

 今年1月から始まった個人と銀行ローンのマッチングプラットフォーム「クラウドローン」に参画する銀行が9行に達した。1月に6行でスタートしたが、その後の2ヶ月で個人によるローン申し込み案件の総額が20億円を超え、注目を浴びている。

 クラウドローンの仕組みは

  1. クラウドローンのサイトに行き
  2. 「借りたい額をシミュレーション」のコーナーで
  3. 匿名で
  4. 年代、性別、配偶者有無、所在する都道府県、家族構成、年収(価格滞)、勤続年数……13項目の質問に回答すると
  5. 融資可能性の判別が即座にあり
  6. 必要であれば、ここで初めて会員登録(メルアド、電話番号のみ)をする
  7. その後、参画する複数の銀行からローン提案がなされ
  8. プラットフォーム上で、利用可能な金額や金利のオファーを受ける
  9. 個人はオファーを受けた銀行を選択し、正式に審査を受ける
  10. 最大の特徴は「匿名」で融資申し込みをし、銀行から融資のプレゼンを受けることができること
  11. 銀行も4.で得られる情報を基に、行内の最低限の審査基準でオファーするため
  12. 正式な申込段階での審査通過率は高い

 個人がローンで銀行に接点を持つのは住宅ローンが圧倒的に多いが、マイカーローンや教育ローン等は、信販系の提携ローンに頼っているのが現状だ。ローンの申込にかかる作業が簡便なことがメリットであるものの、金利が高いのがデメリットになっている。クラウドローンの仕組みによって、今後個人の無担保ローンが拡がっていけば、個人も積極的に銀行ローンの活用を検討し始めるかもしれない。

 コロナ騒動で、個人も、保有するネットキャッシュの額より、手持ちのキャッシュ総額の高さを意識しておかねばならない時代に遭遇している。手持ち資金を崩さず、必要な消費は負債に頼ることも必要だろう。


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