作成日:2019/06/05
台湾との金融口座情報交換は、令和元年分から開始
日台民間租税取決めが平成27年に結ばれ、平成28年度税制改正で国内法を整備した上で、平成29年1月から適用されていることはすでにご案内のとおりです。
この取決めのうち、相互協議手続きと納税猶予に関する手続きについての事務運営指針は、国税庁サイトで公表されています。また、両協会間での調整・合意やこれに基づく今般の平成31年度(令和元年度)税制改正を経て、台湾との間での金融口座情報の自動的な提供のための報告制度が整備されました。
これにより、台湾との間での金融口座情報の提供について、本格的に開始されることとなっています。
○台湾に対する金融口座情報の提供等について
http://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/kokusai/taiwan/index.htm
報告内容に関しては、「令和元年分以降の共通報告基準(CRS:Common Reporting Standard)に基づく金融口座情報に相当する情報」となっており、これを互いに提供しあうこととなるようです。
ここでの「共通報告基準」とは、非居住者に係る金融口座情報を税務当局間で自動的に交換するために、OECDが公表した国際基準です。
日本はOECDの加盟国であるため、日本国に所在する各金融機関はこの基準に基づき非居住者の金融口座情報を国(税務署)へ報告しなければなりません。
そして日本としてはこの報告をとりまとめ、租税条約等の情報交換規定に基づき、その非居住者の居住地国の税務当局に対して情報を提供します。
日台民間租税取決めは、“租税条約等”には該当しないため、今般の税制改正を経たことで、台湾との間でもこれと同等の効果を得ることが可能となりました。
海外口座の把握がこれでより一層進むこととなろうかと思います。台湾に金融口座をお持ちのお客様がいらっしゃいましたら、情報を提供しましょう。
関連コンテンツ:
平成31年度税制改正:
台湾との金融口座情報交換は、令和元年分から開始
非居住者に係る金融口座情報の自動的交換:
台湾との金融口座情報交換は、令和元年分から開始