令和3年度における e-Tax の利用状況等について、国税庁が8月12日、同庁サイトに結果を公表しました。
財務省(国税庁)では、令和7年度までにキャッシュレス納付割合を40%にする目標を掲げています。
上記結果によれば、このキャッシュレス納付割合は令和3年度で、32.2%(前年度比+2.9%)となっていました。令和30年度と比較すると9.0%の増加です。
キャッシュレス納付割合を算定する際の分子となる、キャッシュレス納付としてカウントされている納付手段は、以下のとおりです。
- 振替納税
- 電子納税(インターネットバンキング、ダイレクト納付)
- クレジットカード
このうち、最も割合が高いのは電子納税の18.0%です。
電子納税の内訳として
- インターネットバンキング:12.6%
- ダイレクト納付:5.5%
となっていました。
いずれも毎年増加しており、平成30年度と比較すると2倍程度の増加です。
その他、クレジットカードも年々増加しており、令和3年度では1.5%と平成30年度からは3倍となりましたが、一方で振替納税は年々微減しており令和3年度では12.6%、平成30年度と比較すると1.2%の減少です。
恐らく電子納税は今後ますますその割合を増やしていくと思われますが、その中でも国税がイチオシしているダイレクト納付に注目が集まっています。ダイレクト納付は、国税管轄のe-Taxだけでなく地方税管轄のeLTaxにおいても可能であり、このeLTaxでのダイレクト納付は、手数料なしで共通納税(複数の地方公共団体へ一括して電子的に納税する)が可能な点がメリットといえます(インターネットバンキングは手数料発生の可能性あり)。デメリットは、事前の手続が必要な点と、サービス時間がインターネットバンキングより限定されている点(繁忙期を除き、0:00〜8:30までは利用できない)にあるでしょう。拠点が複数の都道府県や市町村にまたがっているような事業者にとっては、細かな納付手続が不要となる点でダイレクト納付はメリットがあるかもしれません。