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作成日:2017/09/21
認定を受けた計画に基づき評価損を計上した場合の損金算入について



 新しい文書回答事例が国税庁サイト上で公表されました。


 ○農業競争力強化支援法において債権放棄を伴う事業再編計画が認定された場合の資産評価損の計上に係る税務上の取扱いについて
http://www.nta.go.jp/shiraberu/zeiho-kaishaku/bunshokaito/hojin/170825/index.htm
 
 
 農業競争力強化支援法に基づき事業再編計画を策定して認定を受け、この計画に基づき資産を評価換えを行い評価損を計上した場合、この評価損を法人税の計算上認めてもらえるのか、について照会が行われています。

 資産の評価損については、法人税法上、一定の場合を除き、損金算入は認められていません。今回の評価損計上がこの“一定の場合”に該当するのかどうか、つまり損金算入が認められる要件としてクリアできているのかについて、照会内容の理由に述べられていました。

 結局のところ、「公的機関の関与を含めた一連の法的手続の下、一般に公正妥当な会計処理に従って資産の評価換えをして損失計上が行われるため、評価損計上の任意性が排除されるもの」という、
  • 裁判所という公的機関が介在している客観的な法的手続きが行われていること
  • 一般に公正妥当な会計処理にしたがって処理をしていること
が“=恣意性の排除”につながっているとして、”一定の場合”として法令の規定にある「法的整理の事実」が生じているものとして、評価損の計上が認められるとしています。

 この照会については、国税庁が『貴見のとおりで差し支えない』旨の回答をしており、資産評価損の計上を認めています。

 この農業競争力強化支援法は、今年の8月1日に施行されたものです。この法を適用した事業再編計画の認定を受けた場合には、以下の支援措置が用意されています。今後、この法を積極的に適用して事業再編が行われることが期待されているようですので、農業関連を顧客にお持ちの税理士事務所は、内容を確認しておきましょう。

 ○農業競争力強化支援法
http://www.maff.go.jp/j/kanbo/nougyo_kyousou_ryoku/sienhou/index.html
 

 
 ちなみに今回の文書回答に関しては、上記税制特例のうち上から4つ目に該当するものです。



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