日本商工会議所が4月5日に公表した「最低賃金引上げの影響に関する調査」の調査結果では、今年、最低賃金が30円の引上げとなった場合、経営への影響があると回答した企業のうち、42.1%がその対応策として「設備投資の抑制等」を選択しています。
また、「一時金の削減」が28.4%と次いで高い他、正社員・非正規社員の採用抑制があわせて48.1%、残業時間やシフトの削減が正社員・非正規社員あわせて47.0%と、最低賃金の引上げによる影響を、投資抑制の他、労働者の採用控えや賃金抑制で補うことを想定していることが分かりました。
また、最低賃金の引上げ支援策として、「税負担等の軽減」が62.5%と最も高い結果となり、続く50.0%の「助成金の拡充・使い勝手の向上」よりもかなり高い回答となっています。
賃金引上げと直結する税負担の軽減といえば、賃上げ税制がすぐに思いつきます。
この賃上げ税制は、先日可決・成立した令和3年度税制改正で改正されました。
先日ご案内した財務省のパンフレットにも以下の通り、記載があります。
このように、賃上げ税制は就職氷河期を迎えないための施策へ、中小企業の特例は全体の賃金のみで判断することへそれぞれ改正がなされています。
令和3年(2021年)4月1日以後開始事業年度から(所得税は令和4年分から)の適用となっているため、3月決算法人にあっては、今年4月からの新しい年度から適用が始まります。ご注意ください。
なお、MyKomonでは、この賃上げ税制の改正について、お客様へ概要を説明できるよう、ニュースレターをご用意し、4月号として発行済みです。
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