作成日:2023/04/28
源泉所得税の改正のあらましと令和5年中の配当支払
国税庁が、4月26日に「令和5年4月源泉所得税の改正のあらまし」を同庁サイト上に掲載しました。
○「令和5年4月源泉所得税の改正のあらまし」を掲載しました(PDF/1,727KB)
ここには令和5年度税制改正の他、令和4年度税制改正のうち令和5年中に適用されるものが掲載されています。
源泉所得税に関する令和5年度税制改正については、その多くが令和6年以降の適用となっています。
たとえば、改正項目として派手さはないものの多くの方に影響があるであろう、マル扶(給与所得者の扶養控除等申告書)の改正については、令和7年1月1日以後支払を受けるべき給与等について提出するマル扶からの適用となります。
これは実質、令和6年分の年末調整時に来年用のマル扶として用いる書類からご留意いただくことになります。
令和6年分の年末調整時といえば、令和5年度税制改正により、マル保(給与所得者の保険料控除申告書)の記載事項の簡素化も始まるため、来年(令和6年分)の年末調整では変更された書類が必要となります。その点もあわせてご注意ください。
なお、令和4年度税制改正のうち令和5年中に適用されるものとして、会計検査院の指摘を背景に改正された、完全子法人株式等や関連法人株式等に係る配当等について源泉徴収を行わない改正があります。こちらは、令和5年(2023年)10月1日以後に支払いを受けるべき配当等からの適用となることから、仮に3月決算法人が、今年の6月と12月に改正に該当する配当等を支払う場合には、6月時は源泉徴収を行い、12月時は源泉徴収は行わない、ということになります。このように令和5年中の配当等の支払について源泉徴収の事務が異なる場合があります。支払う方も受け取る方もご注意ください。
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