作成日:2018/11/29
仮想通貨取引に関する所得計算が簡便化 国税庁
仮想通貨取引については、証券会社における取引明細書等とは違い、全ての交換業者について年間取引の明細を提供しておらず、またその明細書についての記載内容はまちまちで統一はされていませんでした。
そのため申告を行う際、納税者自ら全ての取引について収益計算を行う必要がありました。取引数が1桁など、さほど手数がかからない場合はよいものの、2桁を超える取引数となると、手間がかかる状況でした。
そのため、国税庁は関係各所と協力しながら、現状よりも利便向上を図れるような所得計算の方法を検討し、平成30年分の確定申告等から利用できる仕組みを用意しました。
○「仮想通貨関係FAQ」の公表について
http://www.nta.go.jp/information/release/kokuzeicho/2018/faq/index.htm
ここでは、次の情報が掲載されています。
- 別添1 年間取引報告書を活用した仮想通貨取引に係る申告手続の簡便化(イメージ)(PDF/244KB)
- 別添2 年間取引報告書を活用した仮想通貨の所得計算について(リーフレット)(PDF/325KB)
- 別添3 残高証明書等を活用した仮想通貨残高に係る相続税申告手続の簡便化(イメージ)(PDF/320KB)
- 別添4 仮想通貨に関する税務上の取扱いについて(FAQ)(PDF/525KB)
また、申告に必要な所得金額等が自動計算できる、以下の「仮想通貨の計算書」がエクセルで用意され、上記URLよりダウンロードして利用することができます。
(参考)仮想通貨の計算書(xlsx/802KB)
なお、仮想通貨のFAQといえば、既に昨年公表されていますが、ここではその後の国税庁主体の研究会での議論の結果、その他問い合わせ等を加味した、11月1日現在のものとして、以下の21項目が掲載されています。
実務の参考になさってください。
○仮想通貨に関する税務上の取扱いについて(FAQ) 平成30年11月
http://www.nta.go.jp/information/release/kokuzeicho/2018/faq/pdf/04.pdf
目次
≪所得税法人税共通関係≫
1 仮想通貨を売却した場合
2 仮想通貨で商品を購入した場合
3 仮想通貨同士の交換を行った場合
4 仮想通貨の取得価額
5 仮想通貨の分裂(分岐)により仮想通貨を取得した場合
6 仮想通貨をマイニングにより取得した場合
≪所得税関係≫
7 仮想通貨の所得区分
8 仮想通貨の必要経費
9 年間取引報告書を活用した仮想通貨の所得金額の計算
10 年間取引報告書の記載内容
11 仮想通貨の取得価額の計算方法の変更
12 仮想通貨の購入価額や売却価額が分からない場合
13 仮想通貨取引で損失が生じた場合の取扱い
14 仮想通貨の証拠金取引
≪相続税贈与税関係≫
15 仮想通貨を相続や贈与により取得した場合
16 相続や贈与により取得した仮想通貨の評価方法
≪源泉所得税関係≫
17 仮想通貨による給与等の支払
≪消費税関係≫
18 仮想通貨を譲渡した場合の消費税
≪法定調書関係≫
19 財産債務調書への記載の要否
20 財産債務調書への仮想通貨の価額の記載方法
21 国外財産調書への記載の要否
関連コンテンツ:
仮想通貨取引に関する所得計算が簡便化 国税庁