作成日:2018/04/24
どれだけの自治体が投資支援を後押しする? アンケート結果が中企庁で公表
一定の設備を導入した中小企業に対するインセンティブとして、償却資産に係る固定資産税、いわゆる償却資産税が最長3年間、最高でゼロ負担になる、という制度が平成30年度税制改正で導入されます。
そもそもこの制度は、末尾添付の画像にあるとおり、「導入促進基本計画」を策定した市区町村から中小企業者が「先端設備等導入計画」の認定を受ける必要があります。またこの制度の適用は、先に記載したとおり“固定資産税”の減額であり、“最高でゼロ負担”と記載したとおり、この軽減については課税する各市区町村側の裁量(条例)に任されており、その幅はゼロ〜1/2となっています。これは、「導入促進基本計画」を策定しない、あるいは策定しても軽減対象を限定する、などという選択肢も各市町村側に委ねられている、という側面もあるわけです。
この“選択”について各市区町村はどのように考えているか、について中小企業庁がアンケートを行い、その結果を同庁サイト上で公表しています。
○ 「生産性向上特別措置法案における基本計画策定等に係るアンケート調査の結果(二次公表・最終)」を公表しました
http://www.chusho.meti.go.jp/keiei/seisansei/2018/180413seisanseiPR.htm
ここで公表されているのは、アンケートを公表しても差し支えないと回答した市区町村です。全部で188団体ありました。
そのうち13団体が「導入促進基本計画」を策定する予定はない、ということでこの制度を利用することができないことを示していました。
他方、ここで公表されている市区町村のほとんどが臨時措置法の施行にあわせ、速やかに「導入促進基本計画」を策定する予定であり、大多数が課税標準を“ゼロ”にする予定であることをアンケートで答えていました。
なお、ここに公表していない市区町村はどのように考えているかは、該当先の市区町村へ直接確認するしかありませんし、実際アンケートどおりになるのかどうか定かではない、という点にもご留意ください。
まずは大元の生産性向上特別措置法が成立しなければ始まりませんが、この法律をもとに作成する「先端設備等導入計画」の認定による支援内容は、上記税制だけではなく、金融支援もあります。上記URLよりその点もあわせて確認されるとよいでしょう。
関連コンテンツ: