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作成日:2017/12/18
平成30年度税制改正大綱の公表 個人所得課税



 12月14日、平成30年度税制改正大綱が自由民主党HP上で公表されました。


 ○平成30年度税制改正大綱
  https://www.jimin.jp/news/policy/136400.html
 

 先日ご案内した「新しい経済政策パッケージ見る、税制改正の行方」のとおり、これに沿った改正が行われています。

 目玉は既に報道等された内容がほとんど、といえるかもしれませんが、本日より大項目ごとにざっと改正内容をピックアップしてご紹介します。

 今日は、個人所得課税です。

個人所得課税
  1. 働き方の多様化にあわせ、特定の者だけ恩恵を受ける控除から誰しも適用を受ける控除へシフトさせることが、今回の大きな目玉です。
     …給与所得控除・公的年金等控除の10万円引下げ
     …青色申告特別控除10万円引下げ(65万円→55万円)
      →基礎控除の10万円引上げ
      →所得金額調整控除あり(MAX10万円を給与所得から控除)
  2. これにあわせ、収入の高い人については恩恵を引き下げています
     …給与所得控除の上限引下げ(850万円超→195万円)
      →この層について一定の扶養親族がある場合は所得金額調整控除あり
       →所得金額調整控除は、年調適用可能
     …公的年金等控除の上限設定(1,000万円超→195.5万円)
      …公的年金等控除の更なる引下げ
      (年金収入以外の所得が1,000万円超あり→10万引下げ
      (年金収入以外の所得が2,000万円超あり→20万引下げ
     …基礎控除の引下げ
      (所得2,400万円超2,450万円以下→32万円
      (所得2,450万円超2,500万円以下→16万円
      (所得2,500万円超→0円
  3. シフトさせたことにより、各種控除対象となる親族等の合計所得金額要件が各々10万円ずつ引上げられます。
     …同一生計配偶者・扶養親族(38万円→48万円)
     …源泉控除対象配偶者(85万円→95万円)
     …配偶者特別控除
      (38万円超123万円以下→48万円超133万円以下)
      (各区分ごとの金額も同時に10万円ずつ引上げ)
     …勤労学生(65万円→75万円)
     …家内労働者等の最低補償額の引下げ(65万円→55万円)
  4. IT化推進のため、一端、引下げ青色申告特別控除額を電子帳簿保存or電子申告をする場合に現行と同額の控除を受けることができる措置がとられます
      …引上げ55万円→65万円(法律に基づく電子帳簿保存か電子申告をする場合)
  5. 上記1.〜4.については、平成32年分の所得税、33年度の住民税から適用
  6. 譲渡の特例の延長
     …居住用財産の買換え等の場合の譲渡損失の繰越控除等(2年延長)
     …特定居住用財産の譲渡損失の繰越控除等(2年延長)
     …特定居住用財産の買換え及び交換の長期譲渡所得の課税特例(2年延長)
     …特定民間住宅地造成事業のための土地等の譲渡特例(3年延長)
  7. 森林環境税を住民税に上乗せ(36年度から課税)
     …年額1,000円
  8. 取得価額30万円未満の中小企業者等の少額減価償却資産の特例(2年延長)
  9. 年末調整に係るIT化促進策が進みます(32年10月1日〜、つまり32年分の年調から)
     …各種証明書について原本提出ではなく電子署名(証明書)付の情報でOK
     …住宅ローン申告書をシステム上に登録することで足りる
  10. 電子により支払調書の提出が義務付けられる対象が引下げられます(1,000枚以上→100枚以上)
  11. 住民税の特別徴収税額通知書について、書面送付の場合にマイナンバーが記載されないことになります(30年度分から)

補足:

 上記1.の所得金額調整控除について、給与所得控除と公的年金等控除から10万ずつ引下げる一方で基礎控除が10万引上げ、ということは、給与だけ、公的年金等だけであればプラマイゼロなわけですが、給与+公的年金等の場合には、10万+10万=20万引下げになりプラマイゼロにはなりません。そのため、この負担を解消するために一定の算式で調整額を計算し、この調整額は給与所得から控除される仕組みとなります。この場合の給与所得からの控除は、確定申告によることとなります。

 なお、上記1.により所得金額→所得控除にシフトされることから、税金以外、たとえば児童手当などの社会保障等、所得金額で判定されるものについて、金額の調整が図られるように大綱内で付記されています。
 このまま改正案が通ると、平成30年から配偶者控除・配偶者特別控除の改正が開始され、その2年後に上記改正が行われることになります。2年おきに実務上の大きな改正が行われることから、税理士・会計事務所職員とともに会社経理(総務)担当者は、改正内容と改正適用開始年に目を配る必要があります




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