2017/04/26 審査に通らなくても車が持てる・・
2017/04/19 記帳代行のリスク
2017/04/12 会計事務所とビットコイン
2017/04/05 会計事務所の仕事も変わるかも・・
2017/03/29 会計事務所ならではのコスト削減提案
2017/03/22 Siriで税務回答を見てみる
2017/03/15 銀行+freee+税理士


審査に通らなくても車が持てる・・(2017/04/26)

 日本のベンチャー企業がフィリピンでユニークなビジネスモデルを展開している。
  1. トライシクル(三輪電気自動車)を購入してタクシー事業を行いたいが
  2. 低所得なので購入資金の融資もリースで取得することが難しい人を対象に
  3. 車両遠隔起動制御機器を購入車両に付加することを条件に取得を可能にする
という前提で
  1. 毎月のローン返済やリース料の支払いが滞ると
  2. 購入者のスマホに支払い督促を行い
  3. 支払がないと当該車両を起動できなくする
  4. 延滞が続いた場合には車両の位置情報を特定し車両本体を回収する
  5. 車両遠隔制御機器が除去された場合にも起動できなくする
 IoTとFinTechを掛け算したような仕組みである。このベンチャー企業は株式会社GMSといい、国内で電気自動車第一号を完成させたゼロスポーツ社の創業者が運営している。

 この車両遠隔制御機能を持ったデバイスをMCCSといい、自動車・農機・建機といったモビリティに後付けが出来るので、通常与信のない人へ審査を省略して販売活動ができるメリットがある。

 支払い能力はあるが、通常の与信審査に通らないために車両が取得できない人が、世界に20億人はいると言われ、コストも時間もかかる与信作業を省き、支払いがないと車を止めたり強制的に回収する手段は、乱暴な手段ではあるが、従来では自動車を購入できない層に提供しドライバーとして生活を向上させることが期待されている。

 今回、GMS社はソフトバンクや住友商事、デンソー等から総額7億円の資金調達を実施し、新しい自動車金融の市場に打って出る。オートリースの従来には創出できなかった顧客層の拡大を、IoTとFinTechの技術で呼び込むのかもしれない。


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記帳代行のリスク(2017/04/19)

 弥生もオンライン融資市場に本格的に参入することになった。4月14日の報道によると
  1. グループ内に運営会社としてALT株式会社を別途設立
  2. 金融領域にAIを活用するノウハウを持つd.a.d株式会社と協業
  3. オリックスの与信ノウハウも活用
  4. 弥生が保有する匿名データ10万社分の過去の会計情報も参考
  5. 弥生のオンライン会計の利用者を対象に
  6. 融資規模200〜300万、5〜10%の金利水準の短期融資が中心
  7. オンラインで申し込めば早ければ即日融資が可能
  8. 千葉銀行、福岡銀行、山口FG、横浜銀行と業務提携
 事業者が300万円の融資を希望し金利10%で半年返済の条件なら、貸し手の収入は15万円程度になり、人時生産性で3万円を求められるメガバンクだと、この与信判断に5時間しか使えない。過去の決算書や試算表をチェックし、業歴や同業種比較を検討しながら、融資した300万円の返済が可能かの稟議書を上司に挙げ、与信判断するには時間は全然足りない。従って金融庁の言う「金融排除先」がなかなか解消しない現実があった。

 freeeやMFクラウドもリアルタイムの会計データを使った短期融資の実験が始まっている。ここに弥生を買収したノンバンク最大手のオリックスが地域銀行と連携して融資の市場に進出することになる。

 日々の会計上の仕訳で、数か月の回収予測や支払予測を行い、自社の過去の仕訳データや同業種・同規模の会計データで予測精度を高め、貸倒れリスクを軽減できるなら「金融排除先」への融資の道が開かれることになろう。

 仕訳をチェックする税理士事務所の役割は大なるものがある。逆に言えば仕訳を代行する事務所にはリスクが伴うのかもしれない。


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会計事務所とビットコイン(2017/04/12)

 今年の4月1日から改正資金決済法が施行され、ビットコイン等の仮想通貨の定義も電子マネー同様「支払手段」として明確になった。国内でビットコインで支払える店舗数は4500程と言われているが、最近の報道ではビッグカメラが試験導入、Airレジを26万店舗で展開するリクルート子会社が店舗の希望によりビットコインを決済手段として扱うなど一気に普及してきた。

 ビットコインというと価格変動の激しい投機商品のイメージが先行してきたが、少額資金の決済手段として注目されるようになった。1000円の支払いに200円の振込手数料がかかるようでは、少額な商品・サービスの流通は決済の面で高いハードルがあったのは事実である。

 今後、ビットコイン決済が普及すれば(支払い可能店舗増、ビットコイン所有者増が前提となる)高度な専門家による情報サービスが少額でも可能になる仕組みが誕生するだろう。

 会計事務所のサービスも
  1. 個人向けに相続等の質問や計算シミュレーションのweb回答
  2. 小規模法人向けの月末整理仕訳だけの入力代行
  3. 海外向けに日本の税務・会計の初歩的相談
等、ワンコイン・ツーコインサービスも可能になる。従来もサービスの提供そのものは可能であったが回収が問題であった。Webや電話でサービス提供し、ビットコインで回収することが出来れば、500円のサービスを5円(1%の手数料とすれば)の手数料ですませることも可能だ。ブロックチェーンという最新のテクノロジーがこうした世界を作り出す。

 更に注目したいのは三菱UFJが今年中に発行するとされているMUFGコインの登場だ。MUFGコインは1コイン=1円と定められた独自通貨なので、価格変動による投機性はないが、固定レートなので海外では通用しないが、少額決済手段という仮想通貨の本来目的で流通するのではないかという期待がある。

 先ほど例示したサービスも銀行の独自通貨を利用すれば、一定のマーケットが誕生するのではないかと思う。会計事務所もサービス提供のあり方について一考する必要があるだろう。


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会計事務所の仕事も変わるかも・・(2017/04/05)

 マネーフォワードの「MFクラウド経費」を使って振込依頼が可能になる。銀行法改正もあって銀行のフィンテック企業への取り込みや協業が一層激しくなっている。今回の「MFクラウド経費」の仕組みは銀行が更新系APIを外部に開放することから始まった。

 銀行のAPI連携には参照系APIと更新系APIがある。参照系は銀行の残高や入出金履歴情報をクラウド会計ソフトに取り込み、自動仕訳することで、本格的な活用がここ数年で急速に高まった。TKCを含む従来形の会計ソフトメーカーも、自社サービスと銀行の参照系API連携を行うようになってきた。

 更新系APIは、外部サービス内から振込などの更新を可能にするAPIで、銀行の独断場であった「決済」機能を外部サービスに委ねる結果となる。

 経費精算ソフトは各個人が立て替えた経費を会社が承認し、各個人の口座に振り込むのが通常の手順になるが、更新系APIを活用した「MFクラウド経費」は精算→承認→振込までが一気通貫で出来ることになる。ジャパンネット銀行もfreeeと組み同様のサービスを今夏から始める予定になっている。

 経費精算だけでなく、給与振り込み、買掛支払い等も近々更新系API連携で可能になってくるであろう。こうなってくると銀行はお金を預けるだけの「箱のような」ものになり「箱」から振込等の決済は会計ソフトや業務系ソフト内で完結する時代の到来はいがいに早いのかもしれない。
「銀行のような」機能をもった外部サービスが続々と生まれるからである。

 会計事務所もクラウド会計や業務系ソフトを使って、従来の記帳代行や記帳整理だけのサービスにとどまらず「決済代行」までサービスの範囲を拡充していくことも視野に入れるべきかもしれない。


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会計事務所ならではのコスト削減提案(2017/03/29)

 全国に40を超える支部事務所を置く国内最大手の辻・本郷税理士法人グループのコンサルティング会社が仙台に本社を置く株式会社JP Linksと業務提携した。JP Links社はBankur(バンクル)という名称で送金代行サービスを展開し、企業の振込手数料の削減提案で急速に成長しているベンチャー企業である。

 一般的な銀行の振込手数料は

  1. 他行宛か同一行内宛か
  2. 送金額が3万円未満か3万円以上か
  3. 窓口振り込みかネットバンキング利用か
の組み合わせで税別800円から100円までの手数料体系となっている。

 例えば毎月の送金が100件あり、50件が他行宛50件が同一行内宛で窓口で行っているとすると、税別で65,000円の振込手数料が必要になるが、Bankurを通して振込処理すれば一律1件税別260円なので26,000円の振込手数料となり、税別39,000円の月額ベースでの削減効果となる。年間では約50万円近いコスト減となる。

 このサービスの特徴は

  1. 送金件数が1件からでも出来る
  2. 初期費用や月額手数料は不要
  3. 当日中の送金依頼も可能
  4. web上で送金先のデータ一覧と送金額+税別260円の合計を振り込むだけの操作
  5. 送金総額は専用の決済口座で分別管理されているので信頼度は高い

 大手ではオリックスなども同様のサービスを展開しているが、10,000件以上の顧問先を持つ巨大税理士法人との協業のメリットは大きい。税理士法人側も具体的なコスト削減提案をすることで顧問先の利益獲得貢献にもなる。

 銀行の利鞘が縮小していく中で振込手数料の改定も促されている、たった数百円の・・ではなく便利・安全なサービス情報の提供も士業には求められてくるだろう。


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Siriで税務回答を見てみる(2017/03/22)

 話題のバーチャルホームロボット「gatebox」のPR動画を見てみた。BOXに映し出される女の子と独身男性サラリーマンとのコミュニケーション風景が描かれている。画像と男性による朝の挨拶や、帰宅のメールを送っておくと到着時には電気がついているといった、会話とデジタル家電の使われ方などが楽しめる。LINEの子会社になったウィンクルというベンチャーの製品である。1台298000円の高価なものだが、限定300台で一瞬に予約販売が終了するほどの人気ぶりのようだ。

 LINEは今夏にもスマートスピーカー「WAVE」を発売する、スピーカーに向かって話しかけると知りたいニュースや天気情報を得たり、電気のオンオフを音声で家電に指示したりするアプリである。

 同様のアプリは我々の身近にもある、iphoneに搭載されているSiriである。ホームボタンを押しながら画面に問いかけると超高速で該当するweb画面を検索して表示してくれる。

 Siriで細かな税務上の質問にどの程度対応できるかを試してみた。

 「株の譲渡所得と国民保険料の関係」と問いかけると、譲渡所得を申告すると国保料が増加するケースもあるので損得をきちんと計算しましょう・・といった画面を検索してくる。

 しかしこうした税務の情報はよく見ないと、適用可能な年度なのか等を見落としてしまう。「平成28年度で適用できる株の譲渡所得と国民健康保険料の関係」と音声入力して回答を求められれば良いが、そこまでの能力はないようだ。

 横浜の大手税理士法人とシステム会社が「AI活用した相続・事業承継対策のサービス」を共同開発するとプレス発表した。税理士法人が持つ1万件を超える相続相談内容などのビッグデータをデータベース化してAI技術を用いてエンジン化し相続対策支援業務に応用したいとの目標があるそうだ。

 音声認識技術や税務応答集等のビッグデータで会計事務所業務支援サービスが生まれるのもの近い将来であることは間違いない。


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銀行+freee+税理士(2017/03/15)

 石川県を地盤にする北國銀行freeeがこの4月から「リアルタイム経営シグナル」を使った取引先向けコンサルティングサービスを行うようだ。北國銀行は金融機関としては、早くから自社のHP上で会計ソフトのfreeeを取引先に紹介していた。地域の会計事務所向けにも認定アドバイザーのセミナー等も積極的に行い、銀行+freee+税理士で中小企業のコンサルティングを進めてきている。

 今回、両社が開発した「リアルタイム経営シグナル」が登場した背景には
  1. 会計データを個々の担当者が閲覧・分析するのに担当者の能力の差異がある
  2. 取引先ごとにログインして会計データを見るには負荷が大きすぎる
  3. リアルタイムに会計データを扱えるのだから「変化」が生じたときにアラームがあれば良い
 例えば
  1. 貸付金残高が期首残高より増えた
  2. 異常に預り金残高が多い(未納の社会保険料や税金等)
  3. 重要得意先の売掛金残高の前月・前期対比で減少していない
  4. 仕入れ額が前月・前期比で○%以上になっている
  5. 借入残高が増加した(他行借入がないか)
  6. 突出した損益項目がないか
  7. 月次決算ができていない  ・・・・・等

 銀行が取引先個々に残高や増減率を設定しておいて、数値に異常があればログインせずとも、銀行担当者にメールでアラームが飛ぶといった仕掛けを「リアルタイム経営シグナル」は目指しているようだ。当然、こうした解析の前提は正しく仕訳入力されていることが必要になるが、その担保を認定アドバイザーが担う格好にするのであろう。

 悪しき「変化」がないのであれば融資はokという使われ方になれば、銀行+freee+税理士のタッグは強力な中小企業支援になるのではないだろうか。



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影山勝行経営フォーラム
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