2017/03/22 Siriで税務回答を見てみる
2017/03/15 銀行+freee+税理士
2017/03/08 手書き文字の認識率が100%になるとしたら…
2017/03/01 確定申告に人工知能が関わってきた
2017/02/22 クラウドサインを使って確定申告内容の同意を得る
2017/02/15 税理士業にもLINE WORKSを導入する
2017/02/08 関与先支援に法人infoを活用する


Siriで税務回答を見てみる(2017/03/22)

 話題のバーチャルホームロボット「gatebox」のPR動画を見てみた。BOXに映し出される女の子と独身男性サラリーマンとのコミュニケーション風景が描かれている。画像と男性による朝の挨拶や、帰宅のメールを送っておくと到着時には電気がついているといった、会話とデジタル家電の使われ方などが楽しめる。LINEの子会社になったウィンクルというベンチャーの製品である。1台298000円の高価なものだが、限定300台で一瞬に予約販売が終了するほどの人気ぶりのようだ。

 LINEは今夏にもスマートスピーカー「WAVE」を発売する、スピーカーに向かって話しかけると知りたいニュースや天気情報を得たり、電気のオンオフを音声で家電に指示したりするアプリである。

 同様のアプリは我々の身近にもある、iphoneに搭載されているSiriである。ホームボタンを押しながら画面に問いかけると超高速で該当するweb画面を検索して表示してくれる。

 Siriで細かな税務上の質問にどの程度対応できるかを試してみた。

 「株の譲渡所得と国民保険料の関係」と問いかけると、譲渡所得を申告すると国保料が増加するケースもあるので損得をきちんと計算しましょう・・といった画面を検索してくる。

 しかしこうした税務の情報はよく見ないと、適用可能な年度なのか等を見落としてしまう。「平成28年度で適用できる株の譲渡所得と国民健康保険料の関係」と音声入力して回答を求められれば良いが、そこまでの能力はないようだ。

 横浜の大手税理士法人とシステム会社が「AI活用した相続・事業承継対策のサービス」を共同開発するとプレス発表した。税理士法人が持つ1万件を超える相続相談内容などのビッグデータをデータベース化してAI技術を用いてエンジン化し相続対策支援業務に応用したいとの目標があるそうだ。

 音声認識技術や税務応答集等のビッグデータで会計事務所業務支援サービスが生まれるのもの近い将来であることは間違いない。


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銀行+freee+税理士(2017/03/15)

 石川県を地盤にする北國銀行freeeがこの4月から「リアルタイム経営シグナル」を使った取引先向けコンサルティングサービスを行うようだ。北國銀行は金融機関としては、早くから自社のHP上で会計ソフトのfreeeを取引先に紹介していた。地域の会計事務所向けにも認定アドバイザーのセミナー等も積極的に行い、銀行+freee+税理士で中小企業のコンサルティングを進めてきている。

 今回、両社が開発した「リアルタイム経営シグナル」が登場した背景には
  1. 会計データを個々の担当者が閲覧・分析するのに担当者の能力の差異がある
  2. 取引先ごとにログインして会計データを見るには負荷が大きすぎる
  3. リアルタイムに会計データを扱えるのだから「変化」が生じたときにアラームがあれば良い
 例えば
  1. 貸付金残高が期首残高より増えた
  2. 異常に預り金残高が多い(未納の社会保険料や税金等)
  3. 重要得意先の売掛金残高の前月・前期対比で減少していない
  4. 仕入れ額が前月・前期比で○%以上になっている
  5. 借入残高が増加した(他行借入がないか)
  6. 突出した損益項目がないか
  7. 月次決算ができていない  ・・・・・等

 銀行が取引先個々に残高や増減率を設定しておいて、数値に異常があればログインせずとも、銀行担当者にメールでアラームが飛ぶといった仕掛けを「リアルタイム経営シグナル」は目指しているようだ。当然、こうした解析の前提は正しく仕訳入力されていることが必要になるが、その担保を認定アドバイザーが担う格好にするのであろう。

 悪しき「変化」がないのであれば融資はokという使われ方になれば、銀行+freee+税理士のタッグは強力な中小企業支援になるのではないだろうか。


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手書き文字の認識率が100%になるとしたら…(2017/03/08)

 AIベンチャーのコージェントラボがSBIインベストメント、トッパン・フォームズを引受先とした総額13億円の第三者割当増資を行うと公表した。

 コージェントラボ社は人口知能を活用し、日本語の手書き文字の認識率を業界最高水準の99.3%(2017年2月現在)まで高めた実績を持ち、印字・手書き文字情報を知覚しデータ化する事業「Tegaki」を4月下旬から実施する予定だ。

 同社のサイト上で、実際の手書き文字認識のレベルの見本等が閲覧でき、手書きの振込票がデータ化されているのを見ると、複数の商品名及び単価・数量が摘要欄に一括に記載されていても、データ化の段階では、それぞれ個別に区分されており「いつ、どこで、何を、いくつ、購入し支払い総額はいくら・・」と一定のフォーマットに転記されるので、仕訳する際にも従来とは全く違った摘要の表現ができることになる。

 現金出納帳、個別元帳等手書き帳票は企業の現場には多く残っており、経費精算も現金使用のものも減る傾向にはまだ無い、人事労務関係の書式も手書き形式が多い。

 過去数十年にわたり、手書き文字のOCR研究がなされてきたが認識率が上がらず、マンパワーによるデータ化が結果として優れてきた経緯があるだけに、文字認識の世界に人工知能が関わってその精度が一段と向上するならば、会計処理の世界にも大変革を起こすのではないかと期待される。


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確定申告に人工知能が関わってきた(2017/03/01)

 会計、税務といった分野にも人工知能(AI)が具体的に且つ身近なものとして浸透しつつあるようだ。

 米国の税務サービス世界最大手のH&Rブロック社は、IBMの人工知能ソフト「IBM Watson」を活用した税務申告サービスを提供すると公表した。74000ページに及ぶ米連邦税法と多くの税金質疑応答、過去60年分の所得税申告書などをWatsonに学習させ、税務サービスの一翼を担う役割のようだ。米国は大半の個人や事業者が確定申告を行うので、処理すべき大量のデータを扱う税務サービスの分野に人工知能が活躍するのは当然の流れとも言える。

 日本でも日経新聞の電子版にAI記者が登場した。3500社以上の上場会社の四半期毎の決算短信をAIが瞬時に読み取って「決算サマリー」を自動生成して、日経電子版の会社情報欄に掲載している。実際に読んでみると、純利益、売上高、経常利益、営業利益といった数値の増減や前期対比が記事中にあり、企業によっては増減の理由及び次期の見通しの記述もある。まだβ版の段階なので、今後の決算分析サマリーの精度が上がってくるのが期待される。人間の記者の役割がどう変化していくのかも興味深い。

 ベンチャー系ではxenodata lab.(ゼノデータラボ)もカブドットコム証券と共同で決算短信や決算説明会資料等をAIで分析して調査レポートを出している。大手の上場企業には専門のアナリストが張り付いて分析しているが、新興市場の中小型株までは手が回っていないのも現実だ。ゼノデータ社もAIアナリストを世に送り込もうとしている。

 AIを活用するにはビッグデータが必要で、中小企業1社ごとのデータでは意味ないが、クラウド会計を運営するプラットホームには数百万単位の会計・決算データがあり、これが利用できれば従来の中小企業の分析とは全く違った意味あるものが登場する可能性が高い。

 AIが人間の仕事を奪う、奪わないといった論争に関心を寄せるより、会計・税務・経営分析といった分野でのAIの活用の動向を注視しておく必要があるのではないだろうか。


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クラウドサインを使って確定申告内容の同意を得る(2017/02/22)

 確定申告がスタートした。税理士事務所にとっては一番の繁忙期にあたる。個人所得税の申告書作成の受託をするのは
  1. 顧問契約先の個人事業主
  2. 顧問先法人企業の役員、従業員、その家族
  3. 新規契約の個人事業主
  4. 相続税申告で関与した家族の不動産所得申告

等々、多岐にわたる。


 申告書作成という業務を受託する関係上、本来なら個々の案件ごとに

  1. 業務受託契約
  2. 申告内容同意書
  3. 請求書及び業務完了報告書
等々、個々の事務所により多少の違いはあれ、契約の締結・納品・検収・報告といった書式を相互に交わす必要がある。その後、こうした書面の管理もしておかねばならない。

 2015年10月から、マザーズ上場の弁護士ドットコムが運営する「クラウドサイン」は利用企業数が5000社を突破し、利用契約数も5万件を超えたようだ。クラウドサインはペーパーレスで契約書や請求書、発注書、秘密保持契約書等の書面(PDF)をクラウド上でやり取りし、電子上の押印をして認証する仕組みで利用者が急成長している。

 料金も個人事業主なら月に10件以内で無料で使用可能だ。確定申告に際して税理士事務所が普段使いしている書式をクラウドサインにアップロードして、委託者当てにメール送信し、委託者はメールに添付されたリンクにクリックし、送信された書式の内容を確認し、同意のクリックをすれば受託者に返信され、書式一覧の中に管理される。

 申告書の作成をし終えた後の依頼者への説明は、特に重要であるが、訪問したりしての時間を割くことが難しい時期に入る。電話やメールで内容報告しても同意を得た証拠にはならない。クラウドサイン等の新しいツールを検討することも必要かもしれない。


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税理士業にもLINE WORKSを導入する(2017/02/15)

 平成27年度の相続税額のある被相続人数は10万人を超え、相続人数も23万人超となり、一般人にも馴染みのある税目になってきている。相続資産の種類でも不動産より金融資産が多い地域が増え大企業サラーリマンも相続申告増に貢献しているようだ。

 先日も大企業を退職し地方の実家に移り住んだ人が、次のような悩みを抱えていた。
  1. 3人の子供がいるが、東京、福岡、実家の近くに分散して居を構えている
  2. 日常の出来事の報告等はLINEで行っているので家族間のコミュニケーションは採れている
  3. 相続のことも検討しておく時期でもあるが、全員が集まって打ち合わせする時間も取りにくい
  4. 税理士さんや司法書士さんにも相談したいが、相談内容をリアルタイムに共有したい
  5. 家族のトークルームに友だち招待しても、相談事と私的なことと区別が出来ない
 この2月から運用を始めたLINE WORKSを研究してみよう。専門家からすれば普段から使っているLINE感覚で私的なコミュニケーションとビジネスチャットをスマホで行うことができるLINEの新しい機能である。
  1. 税理士事務所や司法書士がLINE WORKSのユーザーになる。ライト機能なら1ID年額 3,600円
  2. 外部トーク連携機能を使って外部とのトークを許可するメンバーを設定
  3. 相談者である上記LINEユーザーに専門家のLINE WORKS IDを友だち追加してもらう
  4. 弁護士等他の外部専門家もLINE WORKSメンバーであれば外部連携してトークルームに参加する
 従来のLINE機能でビジネス上のやり取りするには企業側の管理の問題、セキュリティ、公私の区別がつきにくい・・のデメリットがあったが、LINE WORKSの登場でこれらの問題は解消されるようだ。既に中古車購入希望者と営業マン、転職希望者とコンサルタント、社外の重要な取引先とのコミュニケーション等の活用事例が多く出ている。

 6千万人の人がLINEを使っている、他のアプリと違って老若男女問わず、コミュニケーションツールとして認知されているLINEにビジネスツールが登場した。ビジネスに使える印象が増えれば爆発的なツールになると思われる。

 本当にバーチャルな専門家連合が全国に散らばる相談者への専門サービスを展開出来る可能性が出てきた。


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関与先支援に法人infoを活用する(2017/02/08)

 経済産業省版法人ポータルの発展形として、法人インフォーメーション(略称 法人info)の運用が先月から開始されている。

 国税庁の法人番号公表サイトでは、登記された全国の法人が法人種別、所在地別等で検索できるが、この法人infoのサイトでは、政府機関が保有する「補助金情報」「調達情報」「行政処分情報」「表彰情報」が約400万社の法人情報に掲載されていて、企業名単位での検索(簡易検索)や上記の情報単位での検索(詳細検索)ができる。

 例えば、愛知県の○○市の2016年度の補助金の交付を受けた企業リストが瞬時に検索できる。
その後、リストにある企業名をクリックすると、交付を受けた補助金の具体的な名称を見ることが出来る。「射出成形時に発生するソリ変形等に対応した大型金型用システムの開発」「ロボット介護機器開発」「ハイブレッドレーザー加工技術の開発」・・・補助金申請時に記載した開発・研究テーマ等が閲覧できる。うまく使えば自社の取引先候補として営業ツールにもなる。

 調達情報では発注先の各省庁、事業年度、地域(都道府県、市、区)資本金、従業員数等で検索できる。例えば、神奈川県横浜市○○区で防衛省から2016年度に受注した企業リストが画面に出てきて、特定の企業名をクリックすると、防衛省に納入した物品・サービスの内容がわかる。

 現時点での調達情報は54,771件が記載されていて、多い順に農林水産省が13,930件、防衛省が13683件法務省(刑務所収容関係が多い)7,989件・・となっている。

 補助金情報も全省庁で64,101件あるが、内、農林水産省が7割強の43,540件ある。このサイトは法人情報なので、農林水産関係の補助金交付を受けるのも法人に限っている。農業の法人化が進んでいることが現実感を持って解る。

 自身の事務所の営業範囲内で、補助金交付を受けている企業や政府から受注している企業等をリスト化して関与先の営業支援を検討してみるのも今後のサービス強化になると思う。





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