作成日:2019/08/16
400万人近くがふるさと納税を適用 総務省
先日、ふるさと納税の指定期間が4ヶ月の43団体が更なる指定期間を受けるための申出書を提出した件をご案内しました。
ところで、ふるさと納税自体に関して、昨年度の受入額の実績やこれに伴う住民税控除額の実績等が総務省から8月2日付で公表されています。確認しましょう。
○ふるさと納税に関する現況調査結果の概要
http://www.soumu.go.jp/menu_news/s-news/01zeimu04_02000077.html
平成30年度の実績(平成30年4月1日〜平成31年3月31日)は、次のとおりです。
- 受入額 約5,127億円(29年度約3,653億円、約1.4倍増)
- 受入件数 約2,322万件(同約1,730万件、約1.34倍増)
また、受入額総額に占めるふるさと納税の募集に要した経費の合計額の割合は、55%となっており、平均して受入額の45%がふるさと納税受入先の実質的な実入りとなっています。
この他、平成30年中のふるさと納税に係る令和元年度の住民税控除額及び適用者数は、次のとおりです。
- 住民税控除額 約3,265億円(30年度約2,448億円 約1.33倍増)
- ふるさと納税額 約4,576億円(同約3,482億円 1.31倍増)
- 適用者数 約395万人(同約296万人 約1.34倍増)
ところで、適用者数の最も多い都道府県は、東京都の約84万人(ふるさと納税額約1,241億円、住民税控除額約868億円)です。次いで、神奈川県の約42万人(同約473億円、約342億円)、大阪府の約37万人(同390億円、約282億円)となっています。
ちなみに計算期間は異なりますが、東京都の平成30年度のふるさと納税の受入額の実績は、19億円でした。収入19億円に対する平均的な実入りの45%を乗じると8.55億円、ここから控除額の約868億円を差引くと、実に約859億円が減収、というカタチとなります。単純計算であるため、これが全額とは思いませんが、このような受入額の実入り相当よりも適用する住民税控除額の方が多い都道府県(実質減収となる都道府県)は、47都道府県のうち22都府県ありました。住民税は、その地域に住む方の住環境その他に用いられる税金です。税収が減ることによる、自身が住む住環境等への影響も考えてみる必要があるのではないでしょうか。
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