e-Taxの利用状況等について、令和5年度の状況が10月21日、国税庁(e-Tax)サイトで公表されました。
利用率として目標が定められている主要7手続については、軒並み前年対比で上がっていました。
ちなみに、そのうち法人税申告その他3項目については、算定方法が見直された後の利用率となっています。
相続税申告は最も遅いスタートで、令和5年度の実績でも37.1%です。
令和8年度末の目標は53%ですので、令和6年度の目標値も+10.9ポイントと唯一2桁の増加が求められるようです。
また、キャッシュレス納付割合は、令和5年度の実績は39.0%と前年比+3.1ポイントです。
令和8年度末の目標は50%ですので、残り3年度で11%上げる必要があります。令和6年度末の目標は42%となっていました。
なお、最終ページには、利用拡大に向か取組みとして令和5年度実施分、令和6年度以降の取組み予定分が掲載されています。
このなかで、令和7年1月からは、マイページで相続税申告書を作成する際に必要となる過去の贈与税申告事績(e-Taxで提出した申告に限定)を確認できるようになったり、令和7年5月からは、税理士が委任関係を結んだ納税者の「マイページ」の内容を確認できるようになったりする予定だそうです。
過去の贈与税の申告、特に相続時精算課税を適用した場合はどこまでも遡らないといけないため、過去の申告状況の確認に手間取ります。e-Taxでの申告に限定されることも考えると、e-Taxでの申告のメリットを享受することができます。
また現在、委任関係の登録がある税理士へは「メッセージ共有」(個人納税者の場合は自動転送)できますが、これがマイページの内容が確認できるようにまでなれば、確認できる範囲が広がり、申告業務等への不便がかなり解消されるのではないでしょうか。