作成日:2016/09/13
マイナンバー制度 源泉所得税関係に関するFAQ更新
マイナンバー制度のうち税務分野については、国税庁サイト上に設けられた特設ページ上で情報提供がされています。
○社会保障・税番号制度<マイナンバー>について
http://www.nta.go.jp/mynumberinfo/index.htm
FAQも作成されて、大きく7つの分野に分かれて表示されています。
そのうち、源泉所得税関係に関するFAQが9月9日付けで更新されました。
○源泉所得税関係に関するFAQ
http://www.nta.go.jp/mynumberinfo/FAQ/gensen.htm
更新されたものは、次の3つです。
Q1-19
退社した従業員等のマイナンバー(個人番号)は、退社後すぐに廃棄しなければならないのですか。(平成28年9月9日更新)
(答)
退社した従業員等であっても、扶養控除等申告書や退職所得の受給に関する申告書等については7年間の保存義務が課されていることから、申告書等に記載されたマイナンバー(個人番号)はこれらの申告書の提出期限の属する年の翌年1月10日の翌日から7年間は保管しなければなりません。
また、税法等で保存期間が定められていない書類に記載されたマイナンバー(個人番号)や、作成した特定個人情報ファイルに記録されたマイナンバー(個人番号)については、個人番号関係事務を処理するのに必要がなくなった場合には、できるだけ速やかに廃棄又は削除する必要があります。
なお、Q1-3-2の取扱いにより作成した帳簿は、マイナンバー(個人番号)の記載が不要であるとして従業員がマイナンバー(個人番号)の記載をせずに提出した扶養控除等申告書等のうち、その従業員が最後に提出したものの法定保存期限(当該扶養控除等申告書等の提出期限の属する年の翌年1月10日の翌日から7年)まで保存する必要があります(Q1-3-7参照)。
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Q1-3-4
扶養控除等申告書へのマイナンバー(個人番号)の記載を不要とするために備える「帳簿」について、電磁的記録で備えることもできますか。(平成28年9月9日更新)
(答)
扶養控除等申告書へのマイナンバー(個人番号)の記載を不要とするために備える帳簿については、電磁的記録による帳簿も認められます。
なお、電磁的記録による帳簿を備え付ける場合には、あらかじめ所轄税務署に対して「国税関係帳簿の電磁的記録等による保存等の承認申請書」を提出し、承認を受けることが必要です。また、この申請者は、備付けを開始する日の3ヶ月前の日までに提出する必要があります。
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Q1-3-7
一定の帳簿を備えていれば扶養控除等申告書へのマイナンバー(個人番号)の記載を不要とできる取扱いについて、給与支払者が作成し備えている帳簿はいつまで保存する必要がありますか。(平成28年9月9日更新)
(答)
給与支払者が作成し備えている帳簿は、マイナンバー(個人番号)の記載が不要であるとして従業員がマイナンバー(個人番号)の記載をせずに提出した扶養控除等申告書のうち、その従業員が最後に提出したものの法定保存期限(扶養控除等申告書の提出期限の属する年の翌年1月10日の翌日から7年)まで保存する必要があります。
なお、従業員の退職から一定期間が経過した場合など、法定保存期限を経過した帳簿については、その帳簿に記載されたその従業員(控除対象配偶者、控除対象扶養親族等を含みます。)のマイナンバー(個人番号)をできるだけ速やかに廃棄又は削除する必要があります。
源泉所得税といえば、もうすぐ“年末調整の手引き”が公表される時期です。
本人交付用には記載の必要がなくなったものの、マル扶へのマイナンバー記載の有無やシステム対応等、取扱いなどに気を配る必要は依然残ったままです。また、来年提出の法定調書や給与支払報告書には記載する必要があることから、そのあたりの実務は、法定調書の作成の手引きで明瞭に公表されることを期待したいものです。
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