電子帳簿保存法について、これまで電子取引関連についていくつかご案内しています。

特にデータ保存が強制される電子取引は、実務でどうすべきか頭を悩ませる部分でもあります。

国税庁から公表されている「電子帳簿保存法一問一答【電子計算機を使用して作成する帳 簿書類関係】、【スキャナ保存関係】、【電子取引関係】（令和3年7月版）」を参考に今後どうすべきか検討される方も多いことでしょう。これらに関して公表後問合せが多い質問について、国税庁が“令和3年11月”としてとりまとめて公表しました。確認しましょう。

今回、追加とされた【問】は、次の通りです。

• 追１　「ダウンロードの求め」に応じることができるようにしておく場合の当該電磁的記録の提出について、提出の際のデータの形式や並び順について決まりがあるのでしょうか。また、保存媒体自体についても提示・提出の必要はあるのでしょうか。
• 追２　既に旧法の承認を受けて電子帳簿保存を行っていますが、その場合であれば、法第８条第４項（過少申告加算税の軽減措置）の規定の適用を受ける旨等を記載した届出書の提出は不要となるのでしょうか。
• 追３　法第８条第４項（過少申告加算税の軽減措置）の規定について、最短ではいつから適用を受けることが可能となるのでしょうか。

• 追１　タイムスタンプの付与要件に代えて入力期間内に訂正削除履歴の残るシステムに格納することとする場合には、例えば他社が提供するクラウドサーバにより保存を行い、当該クラウドサーバについて客観的な時刻証明機能を備えている必要があるとのことですが、自社システムで満たすことは可能でしょうか。
• 追２　検索要件の記録項目である「取引金額」については税抜、税込どちらとすべきでしょうか。
• 追３　例えば単価契約のように、取引金額が定められていない契約書や見積書等については、検索要件における「取引金額」をどのように設定すべきでしょうか。
• 追４　「ダウンロードの求め」に応じることができるようにしておく場合の当該電磁的記録の提出について、提出の際のデータの形式や並び順について決まりがあるのでしょうか。また、保存媒体自体についても提示・提出の必要はあるのでしょうか。
• 追５　電子取引の保存方法で認められているような索引簿による方法について、スキャナ保存についても適用は可能でしょうか。また適用が可能な場合に、電子取引のものと兼ねた一覧表や保存システムによることも可能でしょうか。
• 追６　電子取引の取引情報に係る電磁的記録について、一度、出力して書面にしたものを、スキャナ保存することは認められますか。

• 追１　電子取引で受け取った取引情報について、同じ内容のものを書面でも受領した場合、書面を正本として取り扱うことを取り決めているときでも、電子データも保存する必要がありますか。
• 追２　EDI 取引を行った場合、取引データそのものを保存する必要があるでしょうか、それとも EDI 取引項目を他の保存システムに転送し PDF データ等により保存することも可能でしょうか。
• 追３　自社のメールシステムでは受領した取引情報に係る電子データについて検索機能を備えることができません。その場合に、メールの内容をＰＤＦ等にエクスポートし、検索機能等を備えた上で保存する方法でも認められますか。
• 追４　検索要件の記録項目である「取引金額」については税抜、税込どちらとすべきでしょうか。
• 追５　例えば単価契約のように、取引金額が定められていない契約書や見積書等については、検索要件における「取引金額」をどのように設定すべきでしょうか。
• 追６　「ダウンロードの求め」に応じることができるようにしておく場合の当該電磁的記録の提出について、提出の際のデータの形式や並び順について決まりがあるのでしょうか。また、保存媒体自体についても提示・提出の必要はあるのでしょうか。
• 追７　電子取引の取引情報に係る電磁的記録について、一度、出力して書面にしたものを、スキャナ保存することは認められますか。

また、補足説明は、すべて電子取引関係で、次の問番号となっています。

問24、問33、問34、問42

一見すると件数は多く感じますが、スキャナ保存と電子取引双方に絡むものなどがありますので、実質それほど多くはありません。とはいえ、やはり強制適用の電子取引に関するものが多数を占めてますね。具体的な内容は、上記URLよりご確認ください。

Outlookなどで受け取ったデータの保存には、事務処理規程が必要

拡張子の変更、パスワード解除後での保存はOK

「自動」はOK、「手動」はNG

ファイル変換はOK、手動によるコピペはNG

電子機器がスマホしかない場合の電子取引のデータ保存方法とプリントアウト問題

インターネットバンキングを利用した振込は、電子取引に該当

令和4年6月改訂で追加された電子帳簿保存法一問一答【電子取引関係】　国税庁

電子帳簿等保存制度特設サイト　国税庁

電子帳簿保存法一問一答（Q&A）　令和4年6月改訂　国税庁

電子取引に関する2年の宥恕措置　国税庁/財務省で情報更新

電子取引に関する2年の宥恕措置　省令改正　官報

個人の青色申告の承認の取消しについて　事務運営指針の改正　国税庁

電子帳簿保存法関係パンフレット（令和3年11月）　国税庁

電子帳簿保存法のお問い合わせの多い質問　補足説明　国税庁

電子帳簿保存法　お問い合わせの多い質問（令和3年11月）　国税庁

電子データの他に原本の送付を受けている場合の電子データの保存　電子帳簿保存法一問一答より

請求書データを出力して一部手書きを加えた場合の保存　電子帳簿保存法一問一答より

記帳代行と電子帳簿保存　電子帳簿保存法一問一答より

電子帳簿保存法（電子取引関係）　従業員の立替経費の領収書を電子データで取得した場合の保存法

電子帳簿保存法（電子取引関係）　複数の場所への電子データ保存

電子帳簿保存法（電子取引関係）　ファクシミリ（FAX）を用いた国税関係書類の送受信の取扱い

サーバーやクラウドサービスなど特別なシステムを利用しない電子取引の保存法

電子帳簿保存法一問一答【電子取引関係】　国税庁

電子帳簿保存法改正に伴う取扱通達の改正とＱ＆Ａ（一問一答）の更新　国税庁

令和３年度税制改正による電子帳簿等保存制度の見直し　改正の概要　国税庁

電子取引は来年1月からは電子保存のみに