先日ご案内した、令和4年6月に新しく追加された【電子取引関係】の電子帳簿保存法一問一答(Q&A)。
その中から、インターネットバンキングを利用した振込について、見てみましょう。
問9 インターネットバンキングを利用した振込等は、電子取引に該当するのでしょうか。また、該当する場合には、どのようなデータを保存すべきでしょうか。
【回答】
インターネットバンキングを利用した振込等も、電子取引に該当します。
電子帳簿保存法上、保存しなければならないその電子取引の取引情報に係る電磁的記録については、金融機関の窓口で振込等を行ったとした場合に受領する書面の記載事項(振込等を実施した取引年月日・金額・振込先名等)が記載されたデータ(電磁的記録)です。
【解説】
インターネットバンキングを利用した支払等は、その取引情報の正本が別途郵送されるなどといった事情がない限り、EDI取引として電子取引に該当します。
この場合に、電子帳簿保存法上、保存しなければならないその電子取引の取引情報に係る電磁的記録については、金融機関の窓口で振込等を行ったとした場合に受領する書面の記載事項(振込等を実施した取引年月日・金額・振込先名等)が記載されたデータ(電磁的記録)であり、そのデータ(又は画面)をダウンロードする又は印刷機能等によってPDFファイルを作成するなどの方法によって保存してください。
なお、振込依頼を受け付けた旨のみが単に画面に表示される場合については、その旨は、取引に関して受領し、又は交付する書類に通常記載される事項ではなく、取引情報には該当しないことから、令和3年度の税制改正前においても出力書面等を保存する必要がなかったことからも明らかなように、電子帳簿保存法上、その旨が記載された電磁的記録(又は画面)を保存する必要はありません。
別途正本がない場合には、振込等を実施した取引年月日・金額・振込先名等が記載されたデータの保存義務がある、ということになります。