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作成日:2015/08/10
国外転出時課税制度 FAQの改訂



 平成27年7月1日から開始された国外転出時課税制度について、先日通達の改正趣旨についてご案内しましたが、既に公表されたFAQが7月に改定されていますので、確認しましょう。

 ○国外転出時課税制度
  http://www.nta.go.jp/tetsuzuki/denshi-sonota/kokugai/01.htm


 ○国外転出時課税制度(FAQ)(平成27年4月)(平成27年7月改訂)(PDF/772KB)
  http://www.nta.go.jp/tetsuzuki/denshi-sonota/kokugai/pdf/02.pdf


 資産の評価や円換算の方法、損益通算の可否、担保などが追加され、帰国や納税猶予の手続などが一部改訂されているようです。

 たとえば限定承認により非居住者が有価証券等を取得した場合の国外転出(相続)時課税の適用について、FAQが追加されています(Q42)。そもそも限定承認はみなし譲渡課税がされるので、あえて国外転出(相続)時課税の適用はないと思いますが、FAQにおいても国外転出(相続)時課税の適用はないことが示されています。

 また、担保資産として非上場株式等が一定の条件の下認められたり、法人が保証人となることについても一定の条件の下認められることが今回FAQで追加されています(Q64、Q65)。

 なお、追加や改訂されたもののQを拾い出しました。結構あるように見えますが、重複しているところもあるため、実質はそれほどでもないようです。

【国外転出時課税】
(Q2)国外転出時課税とは、どのような制度ですか。【一部改訂】
(Q5)対象資産の価額の合計額が1億円以上となるかどうかについては、いつの価額で判定しますか。【一部改訂】
(Q6)国外転出をするまでに国外転出時課税の適用を受ける準確定申告書を提出する予定ですので、対象資産を「国外転出の予定日から起算して3か月前の日」における価額に相当する金額で算定する必要がありますが、例えば、国外転出の予定日が平成27年7月15日である場合、「国外転出の予定日から起算して3か月前の日」はいつの日になりますか。【追加】
(Q8)対象資産の価額の算定方法を教えてください。【追加】
(Q9)国外転出までに準確定申告書を提出する場合、対象資産を国外転出の予定日の3か月前の日の価額で算定することとされていますが、国外転出の予定日の3か月前の日より後に取得したものは、国外転出時課税の対象に含める必要はありますか。【追加】
(Q10)外貨建ての有価証券を所有していますが、どのように円換算をすればいいですか。【追加】
(Q12)国外転出時課税の適用により、国外転出の時に所有している上場株式について譲渡損失(赤字)が生じることとなる場合、その譲渡損失(赤字)について、上場株式等に係る譲渡損失の損益通算及び繰越控除の特例の適用を受けることはできますか。【追加】
(Q13)国外転出の日から5年以内に帰国する予定ですが、帰国した際にどのような手続が必要ですか。【一部改訂】
(Q14)国外転出時課税の申告をする場合で、納税するための資金がないときは、どうすればいいですか。【一部改訂】
(Q15)国外転出時課税の納税猶予の特例の適用を受けるためには、どのような手続が必要ですか。【一部改訂】
(Q16)納税猶予の特例の適用を受けましたが、納税猶予期間中に国外転出時課税の対象となった有価証券等の一部を譲渡しました。納税の必要はありますか。【一部改訂】
(Q20)納税猶予期間中に国外転出先の国で対象資産の譲渡等をし、外国所得税を納付しましたが、外国税額控除を適用することはできますか。【一部改訂】
【国外転出(贈与)時課税】
(Q26)対象資産の価額の合計額が1億円以上となるかどうかの判定は、非居住者へ贈与した贈与対象資産の価額のみで1億円以上となるかどうかで判定すればいいですか。それとも、贈与対象資産のほかに、贈与しなかった対象資産の価額も含めて1億円以上となるかどうかで判定すればいいのですか。【追加】
(Q28)外貨建ての有価証券を所有していますが、どのように円換算をすればいいですか。【追加】
(Q30)国外転出(贈与)時課税の適用により、贈与の時に所有している上場株式について譲渡損失(赤字)が生じることとなる場合、その譲渡損失(赤字)について、上場株式等に係る譲渡損失の損益通算及び繰越控除の特例の適用を受けることはできますか。【追加】
(Q32)贈与の日から5年以内に贈与を受けた親族等(非居住者)が帰国しますが、帰国した際にどのような手続が必要ですか。【一部改訂】
(Q33)国外転出(贈与)時課税の納税猶予の特例の適用を受けるためには、どのような手続が必要ですか。【一部改訂】
(Q34)贈与者が納税猶予の特例の適用を受けましたが、納税猶予期間中に国外転出(贈与)時課税の対象となった有価証券等の一部を受贈者が譲渡しました。贈与者は納税の必要はありますか。【一部改訂】
(Q38)非居住者である受贈者が贈与対象資産を譲渡した場合、その受贈者は、贈与者へ贈与対象資産を譲渡した旨を通知しなければならないこととなっていますが、受贈者からの通知がありませんでした。この場合、納税猶予期限はどうなりますか。【追加】
【国外転出(相続)時課税】
(Q42)限定承認により非居住者である相続人が有価証券等を取得しましたが、国外転出(相続)時課税の適用はありますか。【追加】
(Q45)対象資産の価額の合計額が1億円を超えるかどうかの判定は、非居住者である相続人等が取得した相続対象資産の価額の合計額で判定すればいいですか。それとも、非居住者である相続人等が取得した相続対象資産のほか、被相続人が相続開始の時に所有していた対象資産も含めて判定すればいいですか。【追加】
(Q46)対象資産の価額の算定方法を教えてください。【追加】
(Q47)被相続人は外貨建ての有価証券を所有していましたが、どのように円換算をすればいいですか。【追加】
(Q49)国外転出(相続)時課税の適用により、被相続人が相続開始の時に所有していた上場株式について譲渡損失(赤字)が生じることとなる場合、その譲渡損失(赤字)について、上場株式等に係る譲渡損失の損益通算の特例の適用を受けることはできますか。【追加】
(Q51)相続対象資産を取得していない相続人についても、国外転出(相続)時課税の申告をする必要はありますか。【追加】
(Q52)相続開始の日から5年以内に相続対象資産を取得した非居住者が帰国しますが、帰国した際にどのような手続が必要ですか。【一部改訂】
(Q53)国外転出(相続)時課税の申告をする場合で、納税するための資金がないときは、どうすればいいですか。【一部改訂】
(Q54)国外転出(相続)時課税の納税猶予の特例の適用を受けるためには、どのような手続が必要ですか。【一部改訂】
(Q55)納税猶予の特例の適用を受けるために納税管理人の届出書を提出する予定ですが、相続対象資産を取得した非居住者である相続人等が複数いる場
合、どのように納税管理人の届出書を提出すればいいですか。
(Q56)「国外転出をする場合の譲渡所得等の特例等に係る納税猶予の継続適用届出書」を提出する予定ですが、相続人が複数おり、相続対象資産を取得
していない相続人がいる場合にも、この継続適用届出書を提出する必要がありますか。【追加】
(Q57)納税猶予の特例の適用を受けましたが、納税猶予期間中に国外転出(相続)時課税の対象となった有価証券等の一部を譲渡しました。納税の必要はありますか。【一部改訂】
(Q61)国外転出(相続)時課税により納税猶予の特例の適用を受けていた方が、納税猶予期間中に亡くなりましたが、納税を猶予されていた所得税はどのようになりますか。【改訂】
【共通】
(Q62)国外転出時課税制度の適用がある場合の確定申告書等の記載方法を教えてください。【追加】
(Q64)納税猶予の担保として取引相場のない株式(非上場株式)を提供したいのですが、担保として認められますか【追加】
(Q65)法人による保証は納税猶予の担保として認められますか【追加】
(Q66)担保として提供する財産は、どの程度の価額のものが必要ですか。【追加】
(Q67)担保に関する書類等はいつまでに何を提出する必要がありますか。【追加】
(Q68)国外転出時課税制度の適用がある場合の所得税について、更正決定の期間制限(いわゆる除斥期間)はどのようになりますか。【追加】
(Q69)Q68の(3)又は(4)の相続人が亡くなった場合、更正決定の期間制限はどうなりますか。【追加】





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