Daily Contents
Daily Contents
作成日:2017/09/01
「源泉控除対象配偶者」は、配偶者控除の対象者? それとも配偶者特別控除の対象者?



 来年1月からの給与源泉の際に「扶養親族等の数」の対象となる配偶者は、“源泉控除対象配偶者”になることは、既にご案内のとおりです。


 この“源泉控除対象配偶者”とは、次の2つのいずれにも該当する場合のその配偶者であることもご案内しております
  1. 申告者本人の合計所得金額が900万円以下
  2. 配偶者の合計所得金額が85万円以下

 これまで「扶養親族等の数」の対象となる配偶者は、“控除対象配偶者”であり、イコール配偶者控除の対象者でした。

 それではこの“源泉控除対象配偶者”は、配偶者控除の対象者なのでしょうか、それとも配偶者特別控除の対象者なのでしょうか。
 
 改正後の配偶者控除額及び配偶者特別控除額の一覧表は、次のとおりです。
 下表の赤色で塗った部分が“源泉控除対象配偶者”に該当します。



 つまり、配偶者控除の対象者の一部+配偶者特別控除額の対象者の一部、ということになりますが、共通点としてはいずれも控除額が満額受けられる配偶者です。

 ちなみに、老人控除対象配偶者にも色をつけていますが、平成30年分の扶養控除等申告書(マル扶)について老人控除対象配偶者に該当するかどうか記載する項目は削除される予定です。



 これはおそらくこれまでマル扶については、先に述べたとおり、“「扶養親族等の数」の対象となる配偶者=控除対象配偶者=配偶者控除の対象者”であったため、マル扶に老人控除対象配偶者に該当するかどうか記載する項目を付記すれば、そのままマル扶だけで配偶者控除の計算が可能になるからだと思われます。
 他方30年分以降については、「扶養親族等の数」の対象となる配偶者が、先に述べたとおり、“配偶者控除の対象者の一部+配偶者特別控除額の対象者の一部”になることから、マル扶内で老人控除対象配偶者に該当するかどうか記載する項目を付記するのは困難でしょう。実際、30年分については、別途「給与所得者の配偶者控除等申告書」が用意される予定です。ここで、配偶者控除と配偶者特別控除の情報を記載できるようになるようです。
 この「給与所得者の配偶者控除等申告書」について実際に必要なるのは30年分の年末調整の時期ですから、国税庁ホームページ上での掲載も未定稿版が9月末頃、確定版は12月頃に予定されています。というわけで、とりあえずは新しいマル扶の確認=「扶養親族等の数」の対象となる配偶者の定義の理解をしておきましょう。




関連コンテンツ:
一緒に働きませんか?

dailycontents page
影山勝行経営フォーラム
downloadcontents page
年末調整 給与所得金額 計算ツール


年末調整が楽になる「楽しい給与計算」

セミナー一覧へは、こちらから

業界専用グループウェア 給与計算ソフト相続診断と対策ツール DB