- 2025/06/09適用額明細書の記載に係る区分番号一覧表等の更新 国税庁
- 2025/06/06防衛特別法人税に関する情報が公開 国税庁
- 2025/06/04令和7年度税制改正(基礎控除の見直し等関係)Q&A 国税庁
- 2025/06/02印紙税の手引、パンフレットの公表 国税庁
- 2025/05/30e-Taxソフトで作成した申告書等データが送信できない。そんなときは……国税庁(e-Tax)
- 2025/05/28関与先のマイページ参照が開始 国税庁(e-Tax)
- 2025/05/26事業承継のパンフレット更新(令和7年5月) 国税庁
- 2025/05/23令和5年分 相続税の申告事績の概要 国税庁
- 2025/05/21106万円を撤廃する年金制度改正法案が国会へ提出 厚労省
- 2025/05/19セルフメディケーション税制対象医薬品に係るレシートの表示の誤りについて 厚労省
- 2025/05/16グローバル・ミニマム課税関係への対応に関する改正のあらまし 国税庁
- 2025/05/14令和7年4月1日以後終了事業年度等分の別表公表 国税庁
- 2025/05/12令和7年4月源泉所得税の改正のあらまし 国税庁
- 2025/05/09扶養親族等の所得要件の改正のみ12月1日以後支払う給与から適用に
- 2025/05/07変更を予定している年末調整関係書類 国税庁
>> 一覧へ
中小企業の倒産は、代位弁済のおおむね2割

「保証協会の代位弁済率の増加」と「中小企業の倒産件数」はどの程度の関連があるのか、調べてみた。
全国信用保証協会連合会の「信用保証実績」の年度別代位弁済件数と、東京商工リサーチ(TSR)の負債1,000万円以上の年別倒産件数を比べてみると
- おおむね代位弁済件数の20%前後の倒産件数がある
- 平成23〜25年の3年間は代位弁済件数が高水準(6万〜7万件)に推移し、その約17%が倒産し、3年連続して1万件を超えている
- 令和2〜4年のコロナ禍の時は、ゼロゼロ融資等で代位弁済件数(2万〜3万件)も抑えられ、倒産件数も6千〜7千件であった
- その後のゼロゼロ融資返済が本格化し、代位弁済件数も令和6年には4.8万件、倒産件数も1万件(20.7%)を超えた
これらから、代位弁済の増加は中小企業の倒産件数の増加に先行する指標であり、あるいは同時に顕著になる傾向が見られる。
代位弁済は、法的な倒産手続きが取られる前の段階で発生することが多いため、倒産件数の「先行指標」とみなされる。企業が経営に行き詰まり融資の返済が滞ると、代位弁済が発生し、その後、破産や民事再生といった法的手続きに進むケースが一般的だ。したがって、代位弁済の件数や率が増加し始めると、少し遅れて倒産件数も増加する傾向が見られる。
物価高、人手不足、過剰債務問題等、中小企業を巡る課題は尽きない。今後はトランプ関税の影響が中小企業にも関わってくることを考えると、代位弁済の増加傾向がますます顕著になり、結果、倒産件数も1万件を超える水準が続くと思われる。
大規模な金融緩和や返済猶予措置が採られている間は、潜在的な経営難を抱える企業でも倒産が抑制され、代位弁済も一時的に低く抑えられる。しかしこうした支援策が縮小・終了すると、隠れていた問題が表面化し、代位弁済と倒産が急増する可能性がある。
結論として、信用保証協会の代位弁済率の増加は、中小企業の経営状況の悪化を示す重要なシグナルといえる。各都道府県の信用保証協会が公表している「信用保証実績」を注視しておく必要がある。