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作成日:2015/08/28
所得拡大促進税制の利用促進に関する調査 経産省



平成26年度産業経済研究委託事業として、「所得拡大促進税制の利用促進に関する調査」の報告書が経産省サイトで公表されています。

 ○報告書 平成26年度産業経済研究委託事業 所得拡大促進税制の利用促進に関する調査
  http://www.meti.go.jp/meti_lib/report/2015fy/000708.pdf


 一部・二部上場企業等を対象にアンケート調査を行い、その結果等から分析された報告書です。

 これは、昨年度から引き続き行われている調査となります。

 今回の報告書によると、平成26年度税制改正により、給与等支給額の増加割合が2%へと緩和されていますが、この緩和により所得拡大促進税制の利用割合が上昇したと、記載がされています。

 その一方で、平均給与等支給額を計算する上での継続雇用者の把握や、調査対象企業である大企業にありがちな“連結納税”制度を適用する上での悩み等、計算の煩雑さに関するコメントが多数あり、制度を適用する上での障害もあることが、同調査により明らかとなっています。

 また、所得拡大促進税制を適用した企業の回答として、この税制の創設・拡充に係る賃上げの効果については、「後押ししなかった」とする回答が最も多かった一方で、賃上げの判断に前向きな判断を及ぼした割合も2割程度あったようです。



 その他、所得拡大促進税制を適用したことによって生み出されるキャッシュの利用予定については、次のような結果となり、未定を除き内部留保が最も多く22.6%でした。この結果を麻生大臣はどう捉えられるのでしょうか…。



 最後に、所得拡大促進税制に関する情報入手先は、経産省のHPが最も多く、その他民間団体の刊行物や国税庁のHPと続いていました。平成27年度においても所得拡大促進税制に関する改正はされていますが、経産省のHP上ではいまだ更新がされていないようです。個人的な要望として、一日も早く最新の情報に更新されることを願います。



 なお、顧問税理士等からの説明を受けたことが“ある”とする回答が過半数に満たない点や、自由コメント欄にあった「(略)担当の税理士からも特に説明がなかった。」の記載をみるに、税理士の立場から反省すべき点を感じます。




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