来年の確定申告に向けて確認しておきたいこととしては、来年の申告をスマホ申告で行う場合に、スマホ用電子証明書を取得していれば、マイナンバーカードなしでスマホ申告ができる、という点です。
スマホ用電子証明書自体は、すでに昨年5月から一部の端末でサービスが開始されています。
すでに取得されている方もいらっしゃるかもしれません。
スマホ申告の際に、何度もマイナンバーカードをかざした記憶のある筆者としては、マイナンバーカードなしでスマホ申告ができるという点は非常に魅力的ですが、スマホ用電子証明書の手続、とりわけスマホ用電子証明書用のパスワードの用意とか、スマホの機種変更をする際には失効手続をとらないとダメだとか(端末初期化では削除されない)の諸々と、現状受けられるサービスや手間の軽減とを天秤にかける必要がありそうです。
この他、ここ数年マイナポータル連携できるものが毎年増えていますが、来年の確定申告時で新たに加わるものはなさそうだ、という点も確認しておきましょう。
とはいえ、これまで連携しなかった方が手続をとって新たに連携対象とするかもしれません。
税理士としては、これまで控除証明書について書面で回収していた方が、今年はデータでということも可能性としてはありますので、どれを書面でどれをデータでというのを把握しておかなければ、混乱してしまう可能性があります。そのあたりの整理や管理にもご注意ください。
2024年10月時点でのマイナポータル連携可能な控除証明書等発行主体一覧が、各控除証明書等ごとに国税庁サイトで掲載されています。こちらも併せて確認しておきましょう。
なお、財務省が発刊している広報誌「ファイナンス」11月号では、「確定申告手続きは「スマホ」と「マイナポータル連携」で便利に!」と題した特集が組まれています。11月号ではその他に元日銀総裁の黒田氏の東京大学講演(後編)の記事もありますので、お時間のある方はこちらもご確認いただくとよいでしょう。