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作成日:2019/04/01
3月決算法人の申告の留意点 所得拡大促進税制の改正(中小企業者等の場合)



 何度かご案内していますが、平成30年4月1日以後開始事業年度から、所得拡大促進税制が改正されています。今回の改正は“基準年度”が撤廃されているため、要件から大きく変わっています。

 また、継続雇用者の定義も改正されており、従来であれば対象となった人が対象とならないケースもあります。
 これらについては既にご案内していますが、3月決算の申告を前に再度確認しましょう。

 ここでは、中小企業者等に係る改正後の所得拡大促進税制の要件を確認します。

 改正後の要件は、次の2つのみとなりました。
  1. 雇用者給与等支給額が前年度
  2. 継続雇用者給与等支給額が前年度比1.5%以上増加
 ちなみに上記1.は、税額控除額の計算上の前年度との差額に税額控除率を乗じて算定することとなるため、これを満たさなければ税額は0円となります。

 上記1.の“雇用者給与等支給額”は、改正前と変わりません。つまり、「国内雇用者」に係る給与等支給額です。前年度は“比較雇用者給与等支給額”ですが、こちらも変わりません。
【国内雇用者】(対象○/対象外×)
  1. × 役員(法人税法上)
  2. × 使用人兼務役員(使用人分も含め)
  3. ○ 従業員
  4. ○ パート
  5. ○ アルバイト
  6. ○ 日雇い労働者
  7. × 上記のうち役員の親族

 他方、上記2.の継続雇用者給与等支給額は、名称自体は変わらないものの、対象となる「継続雇用者」の定義が変わりました。
 具体的には、次の全てを満たす者が改正後の「継続雇用者」です。
  1. 前事業年度及び適用年度の全ての月分の給与等の支給を受けた国内雇用者
  2. 前事業年度及び適用年度の全ての期間において雇用保険の一般被保険者
  3. 前事業年度び適用年度の全てまたは一部の期間において高齢者雇用安定法に定める継続雇用制度の対象となっていない
 そのため、これまで2年度内での入退者や産休・育休などに該当する者は「継続雇用者」になり得ましたが、改正後は「継続雇用者」から完全に排除されます(産休・育休であっても全期間有給の場合は別)

 また、「継続雇用者」が0人の場合新規設立法人の場合は、改正後での適用はできないこととなっています。

 上記の他、上記2.が2.5%以上であれば適用を受けられる可能性がある上乗せ措置としての要件、“経営力向上計画”や“教育訓練費”についても確認する必要があります。

 これらについては、次の中小企業庁のサイトより、最新版のガイドブックやQ&Aを確認して実務にあたりましょう。

 ○積極的な賃上げに取り組む企業を応援します(中小企業向け所得拡大促進税制) 
https://www.chusho.meti.go.jp/zaimu/zeisei/syotokukakudai.html


 なお、中小企業者等以外については、次の経済産業省のサイトから確認します。特に3月決算法人は、資本金1億円以下であっても中小企業者等に該当しないケースが多いと思います。要件等は上記と異なりますので、適用の誤りがないようにあわせてご留意ください。

 ○賃上げ・生産性向上のための税制
https://www.meti.go.jp/policy/economy/jinzai/syotokukakudaisokushin/syotokukakudai.html



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