作成日:2021/04/15
小規模宅地等の特例(15事例)に係る相続税の申告書の記載例 国税庁
相続財産に宅地が含まれていると、相続税を計算する上では「小規模宅地等の特例」の適用が受けられるか否かの検討が非常に重要となります。また、適用が受けられる場合には、相続税申告書において計算明細書(付表)の作成が求められます。
ケースごとにその記載が複雑となっていることから、国税庁サイトでは、記載例が掲載されています。
○小規模宅地等についての相続税の課税価格の計算の特例に係る相続税の申告書の記載例等について(情報)
ここでは、9つの事例を取り上げて、小規模宅地等の特例の計算と計算明細書の記載例が掲載されています。
この9つの事例を基に、その後の税制改正を踏まえた事例を用意し、全部で15の事例とともに令和2年4月以降に利用する計算明細書の記載例が新たに国税庁サイトで掲載されました。
○資産課税課情報第9号 小規模宅地等についての相続税の課税価格の計算の特例に係る相続税の申告書の記載例等について(情報)(PDF/3,366KB)(令和3年4月1日)
目次は、以下の通りです。
目 次:
- (事例1) 複数の利用区分が存する場合
- (事例2) 被相続人の共有する土地が被相続人等の居住の用と貸付事業の用に供されていた場合
- (事例3) 特定同族会社事業用宅地等と貸付事業用宅地等が混在する場合
- (事例4) マンションの区分所有権の数戸を取得した場合
- (事例5) 共有宅地についての小規模宅地等の特例の選択
- (事例6) 共同住宅の一部が空室となっていた場合
- (事例7) 申告期限までに宅地等の一部の譲渡があった場合
- (事例8) 被相続人等の居住用宅地等を共有で取得し、その1人に小規模宅地等の特例の適用がある場合
- (事例9) 店舗兼住宅の敷地の持分の贈与について贈与税の配偶者控除の適用を受けていた場合
- (事例 10) 相続開始前3年以内に新たに事業の用に供された宅地等で、事業の用以外の用に供されていた部分がある場合
- (事例 11) 配偶者居住権@ (相続人が土地を共有で取得した場合)
- (事例 12) 配偶者居住権A (店舗併用住宅の場合)
- (事例 13) 配偶者居住権B (賃貸併用住宅の場合)
- (事例 14) 配偶者居住権C (賃貸併用住宅(空室あり)の場合)
- (事例 15) 配偶者居住権D (申告期限までに宅地等の一部の譲渡があった場合)
事例2・7・9については、なお書きに「相続開始前3年を超えた日以前から…」の文言の追加、事例2については、更に事業的規模となるような金額へ修正されています。
事例10は相続開始前3年以内の改正部分を踏まえた事例、事例11〜15は配偶者居住権に係る事例がそれぞれ追加されています。
実務の参考になさってください。
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