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作成日:2018/12/17
【ケース2】(特定増改築等)住宅借入金等特別控除と居住用財産を譲渡した場合などの譲渡所得の課税の特例との重複適用



 先週ご紹介した「最大1万4,500人の申告者に影響 住宅ローン控除・住宅取得等資金贈与の特例の適用誤り 国税庁」の3つの誤りについて、前回は、「【ケース1】(特定増改築等)住宅借入金等特別控除と贈与税の住宅取得等資金の贈与の特例について、合わせて適用を受けた場合の(特定増改築等)住宅借入金等特別控除の控除額の計算誤り」について、ご紹介しました。


 今回は、「【ケース2】(特定増改築等)住宅借入金等特別控除と居住用財産を譲渡した場合などの譲渡所得の課税の特例との重複適用」です。


 国税に関して制定されている法律の1つ、租税特別措置法(以下、措置法)は、“期間限定の特例”が定められています。この特例の多くは優遇措置であるため、この優遇措置を二重取りしないように、基本的には措置法上の優遇措置を適用する際には、他の措置法の優遇措置が適用できない旨が各特例措置の規定上で定められています。

 住宅借入金等特別控除(以下、住宅ローン控除)は措置法で定められた優遇措置であるため、これも例外ではなく、住宅ローン控除の規定上で他の措置法の優遇措置が適用できない旨が定められています。
 ただし、全ての優遇措置が適用できないわけではなく、現状では次の特例措置が適用できないことになっています。(措置法第41条)
  1. 居住用財産を譲渡した場合の長期譲渡所得の課税の特例(措置法第31条の3第1項)
     →いわゆる、軽減税率
  2. 居住用財産の譲渡所得の特別控除(措置法第35条第1項(同条第3項の規定により適用する場合を除く。))
     →いわゆる、3,000万円特別控除
  3. 特定の居住用財産の買換え及び交換の場合の長期譲渡所得の課税の特例(措置法第36条の2、措置法第36条の5)
     →いわゆる、買換え特例、交換特例
  4. 既成市街地等内にある土地等の中高層耐火建築物等の建設のための買換え及び交換の場合の譲渡所得の課税の特例(措置法第37条の5)
  5. 認定事業用地適正化計画の事業用地の区域内にある土地等の交換等の場合の譲渡所得の課税の特例(旧措置法第37条の9の2)
 また、同一年分で二重取りしないように適用が排除されるだけでなく、その前後2年をあわせた計5年分上記の優遇措置を適用したら、住宅ローン控除を適用することはできません。(措置法第41条)

 ところで、マイホームを売ったり、買い換えたときの特例措置は、上記だけではありません。
 一定の住宅ローン残高が残った状態でマイホームを売ったり、買い換えたときに損失が発生することとなった場合の特例、「特定居住用財産の譲渡損失の損益通算及び繰越控除」があります(措置法第41条の5の2)。
 ただし、この規定は、上記適用除外に含まれていません。
 つまり、住宅ローン控除と併用適用できます。

 この違いを一言で表すとすれば、マイホームを売って(買い換えて)「儲かったか、儲かっていないか」です。適用除外となる規定は「儲かった」ケース、併用できる規定は「儲かっていない」ケースです。


 同一年分であれば、いずれも特例を適用するために確定申告をしますので、誤りに気づきやすいのですが、前後2年間分も適用除外に含まれているため、きちんと管理しておかないと申告誤りにつながります。特に税理士事務所は、先日案内したとおり短期間に多数の申告を行うため、申告者情報の管理は非常に重要となります。




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