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作成日:2018/12/13
最大1万4,500人の申告者に影響 住宅ローン控除・住宅取得等資金贈与の特例の適用誤り 国税庁



 会計検査院の指摘により、国税庁が遡り調査をした結果、約1万4,500人に申告誤りの是正が必要であることが分かり、同庁サイト上でお知らせが公表されました。


 ○(特定増改築等)住宅借入金等特別控除等の適用誤りに関するお知らせ
https://www.nta.go.jp/information/release/kokuzeicho/2018/oshirase/index.htm
 
 
 今回の誤りのケースは、次の3つです。
  1. 【ケース1】(特定増改築等)住宅借入金等特別控除と贈与税の住宅取得等資金の贈与の特例について、合わせて適用を受けた場合の(特定増改築等)住宅借入金等特別控除の控除額の計算誤り
    →住宅取得等資金贈与の特例を併用しているのに、控除額の計算をする際、その適用部分を控除していなかった
  2. 【ケース2】(特定増改築等)住宅借入金等特別控除と居住用財産を譲渡した場合などの譲渡所得の課税の特例との重複適用
    →該当年分と前後2年をあわせた5年間は一定の特例適用との重複適用できないが、適用していた
  3. 【ケース3】贈与税の住宅取得等資金の贈与の特例のうち、直系尊属から住宅取得等資金の贈与を受けた場合の贈与税の非課税の特例の適用における所得要件の確認もれ
    →住宅取得等資金贈与の特例を適用する要件の1つに、受贈者の“その年分の合計所得金額が2,000万円以下”があるが、2,000万円を超えていても適用していた

 今後、各税務署から対象者へ自主的な修正申告の提出と納付についての案内がなされるようです。お知らせの内容を読む限り、行政指導になると予想されますから、この自主的な修正申告の手続きを行うことによる過少申告加算税は賦課されず、延滞税のみとなるのでしょう。
 この過少申告加算税が賦課されない根拠は、以下の「税務調査手続に関するFAQ(一般納税者向け)」の問2をご参照ください。

 ○税務調査手続に関するFAQ(一般納税者向け)
https://www.nta.go.jp/information/other/data/h24/nozeikankyo/ippan02.htm
 
 
 なお、今回の対象者は「平成25年から28年分の所得税の確定申告書を提出するなどをした方」となっています。ケース1や2は、いわゆる住宅ローン控除の適用ですから、適用初年度だけではなく、その後の年分の所得税計算においても影響が出るはずです。また、所得税で控除しきれない住宅ローン控除について住民税からの控除を受けていた場合は、所得税だけでなく住民税にも影響が出ますので、ご注意ください。

 ○新築・購入等で住宅ローンを組む方・組んでいる方へ 個人住民税の住宅ローン控除がうけられる場合があります。
http://www.soumu.go.jp/main_sosiki/jichi_zeisei/czaisei/czaisei_seido/090929.html





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