作成日:2017/10/30
新・持分なし医療法人への移行計画認定制度 含まれる予防接種の改正公布
持分なし医療法人への移行計画認定制度について、新しい要件の詳細がパブコメ上で公表された件をご案内しました。
ここで、移行計画の認定要件の1つである「社保収入が全体収入の8割を超えていること」について、当該社保収入に一定の予防接種収入も含まれることになっていますが、この社保収入に含める“一定の予防接種”について、5つ告示する案も同時にパブコメ上で公表されている件もあわせてご案内しておりまして、この改正公布が同時になされています。
○医療法施行規則第五十七条の二第一項第二号イの規定に基づき厚生労働大臣が定める予防接種(平成29年9月29日 厚生労働省告示第314号)
http://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-10800000-Iseikyoku/0000180366.pdf
社保収入に含める“一定の予防接種”は、次のとおりです。
- 麻しんに係る予防接種(定期の予防接種等を除く)
- 風しんに係る予防接種(定期の予防接種等を除く)
- インフルエンザに係る予防接種(定期の予防接種等を除く)
- おたふくかぜに係る予防接種
- ロタウィルス感染症に係る予防接種
ここでの「定期の予防接種等」とは、予防接種法第2条第6項に規定する定期の予防接種等をいい、具体的には、次の定期の予防接種又は臨時の予防接種をいいます。
- 定期の予防接種:
- 第五条第一項の規定による予防接種(市町村長が行う予防接種)
- 前号に掲げる予防接種に相当する予防接種として厚生労働大臣が定める基準に該当する予防接種であって、市町村長以外の者により行われるもの
- 臨時の予防接種:
- 第六条第一項又は第三項の規定による予防接種(臨時に行う予防接種)
- 前号に掲げる予防接種に相当する予防接種として厚生労働大臣が定める基準に該当する予防接種であって、第六条第一項又は第三項の規定による指定があった日以後当該指定に係る期日又は期間の満了の日までの間に都道府県知事及び市町村長以外の者により行われるもの
たとえば麻しんであれば、現状、定期予防接種対象が1歳児(第1期)と小学校入学前年度の1年間にあたる児(第2期)と定められており、これらの子どもに対して行う予防接種が「定期の予防接種等」です。これらの者に対する予防接種は移行計画の認定要件算定上の社保収入に含まれない、ということになります。
このような定期の予防接種等は各自治体主導で行われ、予防接種に係る収入も各自治体から入金されますので、その分は除外する、とお考えになればよろしいかと思いますが、おたふくかぜやロタウィルス感染症に係る予防接種については自治体によって助成があるものの、規定上には括弧書きによる除外がありません。そのため、自治体から入金される予防接種に係る収入にあってもその種類等によって除外するしないが分かれますので、ご注意ください。
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