作成日:2015/05/27
節税スキームの報告義務、日本でも検討へ
日本経済新聞などで報道されていますが、政府は節税スキームの報告義務を2017年度にも開始する検討に入っています。
これは、OECD(経済協力開発機構)のBEPS行動計画にある、『BEPS行動計画12(タックスプランニングの報告義務)』に基づくものと考えられます。
この『BEPS行動計画12』とは、タックスプランニングを政府に報告する義務規定を設け、国内や国際的な節税手法の情報をタイムリーに集めることにより、納税者のコンプライアンス問題の早期発見や税収保護などに役立てよう、という狙いがあります。
この『BEPS行動計画12』の草案が、国税庁サイト上で公表されています。
○OECD租税委員会による、タックスプランニングの報告義務に関するディスカッションドラフトの公表について
https://www.nta.go.jp/sonota/kokusai/oecd/beps/20150414.htm
本文は全て英語表記になっていますので、こちらもご参考いただくと理解が深まります。
○OECD:BEPS行動12の討議草案公表 タックス・プランニングの報告義務
(PwC BEPSニュース - April 2015)/PwCサイトより
http://www.pwc.com/jp/ja/taxnews-beps/issue-21.jhtml
この『BEPS行動計画12』の最終報告書の完成は、9月を予定しているようです。日本ではこの『BEPS行動計画12』に基づいて議論がされていくものと予想されます。
なお、OECDやBEPS行動計画についての基本的な知識は、こちらのリンク先を参考にされるとよいでしょう。
○税源浸食と利益移転(BEPS)に係る我が国の対応に関する考察(1)/国税庁サイトより
https://www.nta.go.jp/ntc/kenkyu/ronsou/79/02/index.htm
○税源浸食と利益移転(BEPS:Base Erosion and Profit Shifting) /KPMGサイトより
http://www.kpmg.com/Jp/ja/knowledge/glossary/Pages/base-erosion-profit.aspx
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